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結論:令和7年1月1日から電子申請が義務化されました。当分の間は書面も可能です
労働者が労働災害等により死亡し、または休業したときには、事業者は所轄の労働基準監督署に労働者死傷病報告を提出しなければなりません(労働安全衛生規則第97条)。
この報告について、令和7年(2025年)1月1日から電子申請が義務化され、同時に報告事項が改正されました。
ただし、経過措置があります。
経過措置として、当面の間、電子申請が困難な場合は書面による報告が可能です。
厚生労働省は「パソコン端末を所持していない等の事情により電子申請が困難な場合には、当分の間、書面による報告も可能です」としています。書面の場合は様式をダウンロードして所轄の労働基準監督署に提出します。
1. 義務化されたのは死傷病報告だけではありません
令和7年1月1日から、以下の報告も電子申請が義務化されています。
| 報告 |
|---|
| 総括安全衛生管理者/安全管理者/衛生管理者/産業医の選任報告 |
| 定期健康診断結果報告 |
| 心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告(ストレスチェック) |
| 有害な業務に係る歯科健康診断結果報告 |
| 有機溶剤等健康診断結果報告 |
| じん肺健康管理実施状況報告 |
| 事業の附属寄宿舎内での災害報告 |
常時50人以上の労働者を使用する事業場が毎年出している定期健康診断結果報告も含まれます。こちらのほうが、実際に出す機会は多いかもしれません。
2. 報告事項の改正:5項目がコード選択式に
改正の目的は「災害発生状況をより的確に把握すること等」とされています。これまで自由記載だった項目が、該当するコードから選択する方式になりました。
| # | 項目 | 選び方 |
|---|---|---|
| ① | 事業の種類 | 日本標準産業分類から該当する細分類項目を選択(例:製造業>食料品製造業>水産食料品製造業>水産缶詰・瓶詰製造業) |
| ② | 被災者の職種 | 日本標準職業分類から該当する小分類項目を選択(例:生産工程従事者>製品製造・加工処理従事者(金属製品を除く)>食料品製造従事者) |
| ③ | 傷病名及び傷病部位 | 該当する傷病名と傷病部位を選択(例:傷病名=負傷>切断、傷病部位=頭部>鼻) |
| ④ | 災害発生状況及び原因 | 記入欄が5分割され、留意事項別に記入する |
| ⑤ | 国籍・地域及び在留資格 | 該当する国籍・地域および在留資格を選択 |
④の「5分割」は、自由記述で書き漏らしが出ないように欄を分けたものです。
3. 略図の扱いが変わりました
従来は手書きで作成していた略図について、注意書きがあります。
従前の手書きでの作成とは異なり、イラスト等の「略図」のデータを添付してください。「略図」を手書き等で作成後、携帯電話等で写真を撮ってそのデータを添付していただいても構いません。
データでの添付が必要ですが、手書きしたものをスマホで撮った写真でよい、ということです。作図ソフトを用意する必要はありません。
4. 入力支援サービスがあります
電子申請にあたって、厚生労働省は「労働安全衛生法関係の届出・申請等帳票印刷に係る入力支援サービス」の活用を案内しています。
| できること |
|---|
| 届出する様式(帳票)を作成・印刷する |
| ガイダンスに基づき入力した情報を、e-Govを介して直接電子申請する |
| 入力した情報をお使いの端末に保存する(作業の一時中断や、再申請などの場合に再利用が可能) |
リーフレットには「スマートフォンからの電子申請も可能です」とも書かれています。
また、厚生労働省は帳票入力支援サービスを活用した電子申請方法の説明資料とYouTube動画も公開しています。
5. 様式の切り替えに注意
リーフレットと厚生労働省のページには、様式についての注意が2点あります。
- 令和7年1月1日以降に報告する用の様式であること。令和6年12月31日まではその様式は受け付けられません
- 令和7年1月1日以降は、従前の労働安全衛生規則様式第23号および同第24号は使用しないでください
報告する様式は2種類に分かれています。
| 様式 | 対象 |
|---|---|
| 労働者死傷病報告 | 死亡および休業4日以上 |
| 労働者死傷病報告 | 休業4日未満 |
コードの記入にあたっては、厚生労働省が公開している資料を参照することになります。
6. そもそも、いつ出すのか
本記事で参照したリーフレットと厚生労働省のページには、提出期限そのものの記載はありません。記載されているのは「労働者が労働災害等により死亡し、又は休業したときには、事業者は所轄の労働基準監督署に労働者死傷病報告を提出しなければなりません(労働安全衛生規則第97条)」という義務の内容です。
提出期限については、労働安全衛生規則第97条および所轄の労働基準監督署にご確認ください。本記事では期限を確認していません。
7. 準備しておくこと
電子申請が義務になった以上、事故が起きてから慌てないための準備が要ります。
| 準備 | 内容 |
|---|---|
| 事業の種類のコードを調べておく | 日本標準産業分類の細分類。自社の分類は事前に確定できる |
| 職種のコードを把握しておく | 日本標準職業分類の小分類。自社にある職種の分だけでよい |
| 入力支援サービスを一度触っておく | ガイダンスの流れを見ておくだけでも違う |
| e-Govの利用環境を確認しておく | 直接電子申請する経路になる |
| 略図をどう作るか決めておく | 手書き+スマホ撮影でよい |
特に「事業の種類」と「職種」のコードは、平時に調べておけるものです。災害が起きた直後に分類表を探すのは避けたいところです。
実務としてやること
- 日本標準産業分類で自社の細分類コードを確認し、記録しておく
- 日本標準職業分類で、自社の職種の小分類コードを確認しておく
- 「労働安全衛生法関係の届出・申請等帳票印刷に係る入力支援サービス」を一度開いて操作してみる
- e-Govを使う担当者を決めておく
- 令和6年12月31日以前の旧様式(規則様式第23号・第24号)が手元に残っていれば処分する
- 定期健康診断結果報告も電子申請義務化の対象であることを、年間の事務スケジュールに反映する
- 電子申請が困難な事情がある場合は、当分の間、書面による報告が可能であることを確認しておく
FAQ
パソコンがなければどうすればよいですか
厚生労働省は「パソコン端末を所持していない等の事情により電子申請が困難な場合には、当分の間、書面による報告も可能です」としています。書面の場合は様式をダウンロードして、所轄の労働基準監督署に提出します。
スマートフォンだけで申請できますか
リーフレットに「スマートフォンからの電子申請も可能です」と記載されています。
休業4日未満でも報告が必要ですか
様式が「死亡及び休業4日以上」と「休業4日未満」の2種類に分かれており、いずれも報告の対象とされています。報告の頻度や期限については、労働安全衛生規則および所轄の労働基準監督署にご確認ください。
略図は作図ソフトで作る必要がありますか
いいえ。厚生労働省は「『略図』を手書き等で作成後、携帯電話等で写真を撮ってそのデータを添付していただいても構いません」としています。
ストレスチェックの結果報告も電子申請ですか
「心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告」も、令和7年1月1日から電子申請が義務化される報告として挙げられています。
いつから義務になったのですか
令和7年(2025年)1月1日施行です。
参照した一次情報
- 厚生労働省「労働者死傷病報告の報告事項が改正され、電子申請が義務化されました(令和7年1月1日施行)」 mhlw.go.jp
2026年9月21日確認。令和7年1月1日施行である旨、電子申請が困難な場合は当分の間書面も可能である旨、入力支援サービスの案内、様式の切り替えに関する注意、あわせて電子申請が義務化される7つの報告に関する記述はこのページに基づきます。 - 厚生労働省リーフレット「労働者死傷病報告の報告事項が改正され、電子申請が義務化されます(令和7年1月1日施行)」 mhlw.go.jp(PDF)
2026年9月21日確認。労働安全衛生規則第97条に基づく報告義務、改正の目的、コード選択式になった5項目と具体例、略図をデータで添付する扱いと手書きを撮影してもよい旨、入力支援サービスでできること、スマートフォンからの申請が可能である旨に関する記述はこの資料に基づきます。
いずれも2026年9月21日に確認しました。提出期限については本記事では確認していません。
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この記事は、公表されている一次情報をもとに整理したものです。個別の手続きについては、所轄の労働基準監督署にご確認ください。


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