化粧品の注意書きに「色抜け(白斑等)」が加わった理由|平成26年の改正

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結論:使用を中止すべき症状が、4つから6つに増えました

化粧品の箱や容器に書かれている「お肌に異常が生じていないかよく注意して使用してください」という文言。あの内容は、平成26年に改められています。

厚生労働省の通知(平成26年5月30日 薬食発0530第2号)の記載です。

その主な内容は、皮膚に適用する薬用化粧品・化粧品を対象に、白斑及び周辺組織での色素増強を念頭に、製品の使用を中止すべき症状として、現行の「赤み、はれ、かゆみ、刺激」に加え「色抜け(白斑等)や黒ずみ」を追記するとともに、気付かないうちに白斑が生じていた症例が見られることを踏まえ、肌に異常が生じていないかよく注意して使用するよう注意喚起するものです。

つまり、

改正前改正後(追記されたもの)
赤み/はれ/かゆみ/刺激色抜け(白斑等)黒ずみ

「色が抜ける」「黒ずむ」も、使用を中止すべき症状です。赤くなったり痒くなったりするだけが異常ではありません。

1. なぜ追記されたのか

通知には経緯が書かれています。

今般、ロドデノールを配合した薬用化粧品の使用者において、製品との関連性が疑われる白斑の症例が確認され、製品の自主回収が行われたこと、また、ロドデノール配合薬用化粧品以外の薬用化粧品・化粧品でも白斑の症例が報告されていることを受け、粧工連の自主基準が(中略)改正されました。

特定の成分の問題として始まりましたが、それ以外の製品でも症例が報告されたため、対象が広げられています。

2. 「気付かないうちに」という点

通知でとくに重要なのはここです。

気付かないうちに白斑が生じていた症例が見られることを踏まえ、肌に異常が生じていないかよく注意して使用するよう注意喚起する

痛みや痒みがあれば気づきます。しかし色が抜けるという変化は、痛みを伴わないことがあります。だから「よく注意して使用する」という文言が加えられました。

鏡で見て確認する、という習慣が必要だということです。とくに顔以外(首、腕、手など)は見落としやすい部位です。

3. この注意書きは「自主基準」です

制度上の位置づけを確認しておきます。

化粧品等の使用上の注意については、「化粧品の使用上の注意事項の表示自主基準について」(昭和53年1月5日付薬発第2号厚生省薬務局長通知)において、日本化粧品工業連合会(以下「粧工連」という。)の「化粧品の使用上の注意事項の表示自主基準」(昭和52年12月22日改正)について周知するとともに、粧工連加盟業者以外の製造販売業者に対しても、同自主基準に準じて化粧品等の使用上の注意事項の表示を行うよう指導をお願いしてきたところです。

法律で直接定められた文言ではなく、業界団体の自主基準です。ただし厚生労働省が加盟していない事業者にも準じるよう指導しています。

今回の通知でも、

つきましては、貴管下の粧工連加盟業者以外の製造販売業者に対しても、この自主基準に準じて化粧品等の使用上の注意の表示を行うよう指導をお願いいたします。

4. 法律上の根拠も触れられています

自主基準に準じた使用上の注意の改訂については、平成25年11月27日に公布された「薬事法等の一部を改正する法律」(平成25年法律第84号)による改正後の薬事法(昭和35年法律第145号)において、医薬品等の添付文書等には、最新の論文その他により得られた知見に基づき、使用上の注意等が記載(される)

「最新の知見に基づく」という考え方が根拠にあります。だから注意書きは更新されうるものです。

5. 表示を読むときの実務

化粧品の表示には複数の層があります。当サイトで扱っているものを並べます。

何を見るか参考
使える効能の範囲(56項目)化粧品の効能の記事
成分表示の並び方成分表示の記事
化粧品か医薬部外品か医薬部外品の記事
使用上の注意(この記事)使用を中止すべき症状

6. 異常が出たときに

通知は行政に対して、こう求めています。

その際、眼等に異常が生じた場合には、直ちに医師による受診を勧奨するよう、消費者及び営業者等に対する注意喚起をお願いします。

「直ちに」です。様子を見るのではなく、受診が勧められています。

受診のときは使っていた製品を持参すると、原因の特定が早くなります。まつ毛美容液について国民生活センターが同じ助言をしています(まつ毛美容液の記事)。

7. サロンで扱う場合

物販をしているお店では、この注意書きの内容がお客様への説明の土台になります。

  1. 使用を中止すべき症状は6つ(赤み・はれ・かゆみ・刺激・色抜け(白斑等)黒ずみ
  2. 気づかないうちに起こることがあると伝える
  3. 異常があれば直ちに使用を中止し、受診を勧める
  4. 製品の表示そのものをお客様に読んでもらう

当サイトでは、個別の製品や症状について判断できません。また、白斑が生じる仕組みや、特定の成分との因果関係について、当サイトは一次情報を確認していません。医療上の判断は医師にご相談ください。

8. この記事で扱っていないこと

通知には別添として自主基準の本文が付いていますが、当サイトではその全文の内容を確認していません。表示の詳細は、日本化粧品工業会(旧・日本化粧品工業連合会)の基準および各製品の表示をご確認ください。

ヘアケア製品を探している場合

以下は広告です。当サイトでは、この製品の成分や表示内容を検証していません。使用上の注意は製品ごとに異なります。必ず製品の表示と公式サイトをご確認ください。優劣を示すものではなく、選択肢として並べています。

FAQ

使用を中止すべき症状は何ですか。

従来の「赤み、はれ、かゆみ、刺激」に、平成26年の改正で「色抜け(白斑等)や黒ずみ」が追記されました。

なぜ追記されたのですか。

ロドデノールを配合した薬用化粧品の使用者において、製品との関連性が疑われる白斑の症例が確認され、製品の自主回収が行われたこと」および他の製品でも症例が報告されたことを受けたものとされています。

痛くなければ大丈夫ですか。

気付かないうちに白斑が生じていた症例」があるとされ、よく注意して使用するよう求められています。

この注意書きは法律ですか。

業界団体の自主基準です。ただし厚生労働省が、加盟していない事業者にも準じるよう指導しています。

異常が出たらどうすればよいですか。

通知は「眼等に異常が生じた場合には、直ちに医師による受診を勧奨するよう」としています。

参照した一次情報

  • 厚生労働省医薬食品局長「化粧品等の使用上の注意について」(平成26年5月30日 薬食発0530第2号) pmda.go.jp(PDF)
    2026年9月19日確認。使用を中止すべき症状に「色抜け(白斑等)や黒ずみ」が追記された旨と従来の「赤み、はれ、かゆみ、刺激」、気付かないうちに白斑が生じていた症例を踏まえた注意喚起、ロドデノール配合薬用化粧品の白斑症例と自主回収およびそれ以外の製品での症例報告、昭和53年1月5日付薬発第2号による自主基準の周知と粧工連加盟業者以外への指導、薬事法等の一部を改正する法律(平成25年法律第84号)による最新の知見に基づく使用上の注意の記載、眼等に異常が生じた場合の受診勧奨に関する引用はこの通知に基づきます。別添の自主基準の全文および白斑が生じる仕組みは確認していません。

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