「24時間最大○円」は繰り返されないことがあります|駐車場の最大料金と適用条件

暮らし役立ち情報

この記事には広告はありません。当サイトの他の記事には広告・アフィリエイトリンクが含まれています。

結論:「24時間最大○円」は、24時間を過ぎたら繰り返されないことがあります

消費者庁が平成29年12月25日に公表した「時間貸し駐車場の料金表示について」は、この問題を正面から扱っています。

時間貸し駐車場の料金表示に関し、景品表示法上問題となり得るトラブルで多いものは「最大料金」表示とその適用条件、とりわけ当該条件の繰り返し適用の有無に係るものです。

まず「最大料金」の定義です。

時間貸し駐車場における「最大料金」とは、「24時間」「夜間」などの、事業者が設定する時間帯等における最高額(支払上限額であり、最高額に達した以降は料金が加算されない)を指すものである。

そして、ここからが本題です。

状況 料金の動き
最大料金が繰り返し適用される料金体系 2日目以降も最大料金でとまる
最大料金が繰り返し適用されない料金体系 最大料金の適用時間を超えた場合(例:24時間の最大料金を設定していて入庫後24時間を経過した場合)は、通常の単価料金が加算される
最大料金の適用に入庫時間等の条件がある場合/平日や休日といった特定の日付や時間帯のみが定められている場合 条件を満たさないときは最大料金が適用されず、通常の単価料金が加算される
消費者庁「時間貸し駐車場の料金表示について」(平成29年12月25日)より

2日、3日と停めると、思っていた金額の何倍にもなることがある——これがトラブルの構造です。

1. 景品表示法に違反するおそれがある表示

消費者庁は2つの類型を挙げています。

# 内容
1 「当日最大○○○円」などのように最大料金の適用期間が利用者に明確に理解されるようには記載されておらず、実際には最大料金が繰り返し適用されないにもかかわらず適用範囲の記載がなく、例えば「24時間最大○○○円」などとのみ記載されているため、入庫後24時間経過後にも最大料金が繰り返し適用されると誤認されるおそれのある表示
2 最大料金を大きく表示する一方で、特定の時間帯に入庫した場合のみ最大料金が適用されることや、最大料金が一定の期間のみ適用されることが、小さい文字や最大料金よりも離れた箇所に記載されるなどしており、消費者が当該適用条件表示を認識できないおそれがある表示

2. 条件は「最大料金の直下」に書きます

事業者に求められる書き方も具体的です。

最大料金とその適用条件は両方が正しく認識される必要があり、最大料金の適用に制約条件がある場合には、当該適用条件は最大料金の直下などに明瞭に記載される必要がある。この場合、文字の配色や最大料金の記載と比べて十分に視認できるだけの文字の大きさ及び適切な方法で表示されることが求められる。

3点に整理できます。

  • 場所:最大料金の直下など
  • 大きさ:最大料金の記載と比べて十分に視認できるだけの大きさ
  • 配色:視認できる配色

看板の隅に小さく書く、というやり方は想定されていません。

3. 利用者として見るところ

消費者庁は、利用者向けにも留意事項を示しています。最大料金の適用には、次の2つのパターンがあります。

  • 数日にわたって利用した際に、特段の制約はなく繰り返し適用される場合
  • 利用を開始した初回にのみ適用される場合

看板を見るときは、次の点を確認することになります。

確認 理由
最大料金は何時間に対するものか 「24時間」「夜間」「当日」で意味が違う
繰り返し適用されるか されない場合、超過後は単価料金が加算される
入庫時間の条件があるか 特定の時間帯に入庫した場合のみ適用されることがある
曜日・期間の条件があるか 平日のみ、休日のみといった設定がある
最大料金の直下に何が書かれているか 条件はそこに書かれることになっている

4. なぜ年末年始に公表されたのか

この資料は平成29年12月25日に公表されています。理由も書かれています。

今般、次のとおり景品表示法上の考え方を明らかにするとともに、長時間の利用も想定される年末年始に向け、消費者の皆様に特に注意していただきたいことを整理しました。

帰省や旅行で数日停める——最大料金が繰り返し適用されるかどうかが、いちばん効いてくる場面です。

5. 「当日最大」という表現

消費者庁が違反のおそれがある例として名指ししているのが「当日最大○○○円」です。「当日」がいつからいつまでを指すのか、日をまたいだらどうなるのか——適用期間が利用者に明確に理解されるようには記載されていない、という指摘です。

表示を作る側は、「当日」「24時間」といった語をそのまま置かず、起算点と終了点が分かる書き方にする必要があります。

実務としてやること

停める側

  • 入庫前に、最大料金の直下を読む
  • 「24時間最大」なのか「当日最大」なのかを確認する
  • 繰り返し適用されるかどうかを探す。書いていなければ、繰り返されない前提で考える
  • 入庫時間・曜日の条件がないか確認する
  • 2日以上停める予定なら、単価料金×時間で最悪のケースを試算しておく
  • 看板を写真に撮っておく

駐車場を運営する側

  • 最大料金の適用期間を明確に書く
  • 繰り返し適用されるかどうかを書く
  • 入庫時間・曜日・期間の条件を最大料金の直下に書く
  • 条件の文字を、最大料金と比べて十分に視認できる大きさ・配色にする

FAQ

「24時間最大1,000円」で2日停めたら2,000円ですか

繰り返し適用される料金体系ならそうなりますが、繰り返し適用されない場合は、24時間を経過した後は通常の単価料金が加算されます。看板の記載をご確認ください。

看板に繰り返しの有無が書いていない場合は

消費者庁は、繰り返し適用されないにもかかわらず適用範囲の記載がない表示を、誤認されるおそれのある表示として挙げています。記載がない場合は、事業者に確認するか、最悪のケースを想定するのが安全です。

あとから高額を請求されたらどうすればよいですか

本記事で参照した資料は、表示についての景品表示法上の考え方を示すものです。個別の請求については、消費生活センター等にご相談ください。

コインパーキング以外にも当てはまりますか

この資料の対象は時間貸し駐車場です。ただし、最大料金や割引の適用条件を小さく書くという問題の構造は、他の表示でも共通します。

この資料はいつのものですか

平成29年12月25日に消費者庁が公表したものです。

参照した一次情報

  • 消費者庁「時間貸し駐車場の料金表示について」(平成29年12月25日) caa.go.jp(PDF)
    2026年9月22日確認。「最大料金」の定義、繰り返し適用されない場合や適用条件がある場合に通常の単価料金が加算される旨、景品表示法に違反するおそれがある2つの表示類型、適用条件を最大料金の直下などに十分に視認できる大きさで記載する必要、利用者向けの留意事項、年末年始に向けて公表された旨に関する記述はこの資料に基づきます。
  • 不当景品類及び不当表示防止法(昭和37年法律第134号)第5条 e-gov.go.jp
    2026年9月22日確認。条文の内容はこの法令に基づきます。

いずれも2026年9月22日に確認しました。

関連記事

この記事は、公表されている一次情報をもとに整理したものです。個別の請求や契約については、消費生活センター等にご相談ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました