高潮は暴風が吹き始める前に避難を終えます|暴風警報は3〜6時間前

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結論:潮位が上がるより先に、外へ出られなくなります

気象庁の記載です。

台風等の接近時には、潮位の上昇よりも先に暴風が吹き始め、屋外への立ち退き避難が困難となります。

暴風が吹き始める段階までには、高潮警報・注意報等の予想最高潮位・水位に応じた浸水想定区域の外の安全な場所への避難を完了することが重要です。

高潮の避難は「水が来てから」では遅いのではなく、「風が吹いてから」でも遅いという構造になっています。

そして、判断の材料になる情報が明示されています。

なお、暴風警報は、暴風が吹き始める3〜6時間前に、暴風が予想される期間を明示して発表しています。

暴風警報が出た時点が、動ける最後の時間帯だということです。

1. 高潮は「潮位そのものが上がる」現象です

高潮は、台風や発達した低気圧などに伴い、気圧が下がり海面が吸い上げられる効果強風により海水が海岸に吹き寄せられる効果のために、海面が異常に上昇する現象です。

波が高くなる「高波」とは別の現象です。そして、

台風や発達した低気圧の接近、上陸に伴って短時間のうちに急激に潮位が上昇し、海水が海岸堤防等を超えると一気に浸水します。また高波が加わるとさらに浸水の危険が増します。

2. 過去にどのくらい浸水したか

気象庁が挙げている例です。平成16年台風第16号(8月30日、強い勢力で西日本を縦断)。

台風の接近、通過に伴う気圧低下で海面が上昇し、南からの暴風による吹き寄せで豊後水道などから瀬戸内海に大量の海水が送り込まれ、瀬戸内海沿岸では高潮が発生しました。

一年を通じて最も潮位の高い季節のしかも大潮の時期にあたり、さらに満潮の時間と重なったこともあり、香川県では床上8,393棟、床下13,424棟、岡山県では床上5,696棟、床下5,084棟、広島県では床上1,386棟、床下6,139棟の浸水被害が発生しました。

(被害数の出典は消防庁「平成16年台風第16号による被害状況(第11報)」と注記されています。)

台風の強さだけでなく、季節・大潮・満潮の時刻が重なるかどうかで被害が変わっています。

3. 立退き避難が必要な場所の条件

気象庁は、屋内にいても危険な場所の例を具体的に挙げています。

高潮時に越波や堤防決壊により流入した氾濫水により家屋の流失が想定される場所最上階の床の高さまで浸水すると想定される場所半地下構造の建物に氾濫水が流入する場所、あるいは、ゼロメートル地帯などで長期間浸水が継続すると想定される場所などでは、屋内で待避していても命に危険が及びますので、立退き避難が必要です。

洪水の「垂直避難」の発想が通じない場所がある、ということです。半地下の店舗や駐車場は特に該当しやすい条件です。

4. 先に見るのはハザードマップです

まず、自治体のハザードマップなどで潮位や水位(潮位に波の打上げ高を加えたもの。いずれも標高)に応じた高潮浸水想定区域など危険な箇所をあらかじめご確認ください。

ここで「水位」は潮位に波の打上げ高を加えたもので、どちらも標高で表される、と定義されています。ニュースで聞く数字が標高である以上、自分の家の標高を知らないと比較できません。

ハザードマップの種類についてはハザードマップの記事にまとめました。

5. 夜間の警報は、夕方のうちに判断します

また、発表された高潮警報・注意報に夜間〜翌日早朝までの時間を対象に「高潮に警戒」「高潮に注意」と記載されている場合には、予想最高潮位・水位を確認した上で、その前の夕方の時点で必要な避難行動をとることをご検討ください。

警報文にはいつの時間帯を対象としているかが書かれています。そこを読むかどうかで、動く時刻が変わります。

6. 高波が重なるときの見方

高潮で潮位が高くなっているときに高波が重なると、大量の海水が海岸堤防を越えて流入し、海岸堤防に隣接する家屋等で被害が拡大することがあります。(中略)こうした場合も、高潮警報・注意報等の予想最高潮位・水位と波浪警報の予想波高を活用し、暴風警報が発表された時点で避難開始の判断が必要です。

見る情報は3つあります。高潮警報・注意報の予想最高潮位/波浪警報の予想波高/暴風警報です。風の用語は風の階級の記事にまとめました。

7. 警戒レベル5を待たない

内閣府「避難情報に関するガイドライン」に触れた部分です。

警戒レベル5緊急安全確保」の判断材料として示されている状況は、すでに安全な避難ができず命が危険な状況と考えていただき、この状況を待ってから避難を開始しようとするのではなく、警戒レベル4までには危険な場所からの避難を完了しておく意識で行動いただくことが大変重要です。

また、警戒レベル4避難指示の判断基準として示されている状況を自主避難の参考に避難行動に支援を必要とする方は警戒レベル3高齢者等避難の判断基準を参考に、とされています。警戒レベルの全体像は警戒レベルの記事にあります。

8. 台風が近づく前にやっておくこと

  1. 自宅・店舗が高潮浸水想定区域に入っているかを確認する
  2. 入っているならどの標高まで浸水する想定かを控えておく
  3. 暴風警報が出たら移動しない前提で、避難先と経路を決めておく
  4. 警報文の対象時間帯を読む習慣をつける(夜間対象なら夕方に動く)
  5. 半地下・地下に置いているものを先に上げる

台風の風の特徴は台風の記事に書きました。当サイトでは個別の場所の危険度を判断できません。自治体のハザードマップと避難情報に従ってください。

停電と持ち出しの備えについて

以下は広告です。当サイトでは、これらの製品が高潮の避難にどこまで役立つかを検証していません。仕様・価格・内容は変更されることがあるため、必ず公式サイトで最新の内容をご確認ください。優劣を示すものではなく、選択肢として並べています。

電源の備え:

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FAQ

高潮と高波は同じですか。

違います。高潮は「海面が異常に上昇する現象」、高波は波の高さの問題で、気象庁は別の項目として扱っています。重なると危険が増すとされています。

2階に上がれば大丈夫ですか。

最上階の床の高さまで浸水すると想定される場所」などでは「屋内で待避していても命に危険が及びます」とされています。場所によります。

暴風警報はどのくらい前に出ますか。

暴風が吹き始める3〜6時間前に、暴風が予想される期間を明示して発表」とされています。

予想最高潮位の数字は何と比べればよいですか。

潮位・水位は「いずれも標高」とされています。自宅の標高と高潮浸水想定区域の想定を確認してください。

満潮の時刻は関係ありますか。

平成16年の事例では「大潮の時期にあたり、さらに満潮の時間と重なったこともあり」被害が拡大したと説明されています。

参照した一次情報

  • 気象庁「高潮による災害」 jma.go.jp
    2026年9月17日確認。高潮の定義(吸い上げ効果・吹き寄せ効果)、急激な潮位上昇と高波が加わる場合、平成16年台風第16号の経緯と各県の浸水棟数に関する引用はこのページに基づきます。
  • 気象庁「高潮に関する防災気象情報の活用」 jma.go.jp
    2026年9月17日確認。立退き避難が必要な場所の例、ハザードマップと潮位・水位が標高である旨、暴風が先に吹き始める点と暴風警報の3〜6時間前、夜間対象の警報は夕方に判断する旨、高波が重なる場合の情報の使い方、内閣府ガイドラインに基づく警戒レベルの考え方に関する引用はこのページに基づきます。

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この記事は当サイト運営者が執筆しました。気象の専門家による記事ではありません。上記の確認日以降に気象庁の記載が変わっている可能性があります。実際の避難の判断は、最新の気象情報と自治体の避難情報に従ってください。

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