本記事には広告・アフィリエイトリンクが含まれています。
結論:脱衣所の掲示は、法律で求められているものです
温泉に行くと、脱衣所に成分表と「禁忌症」の紙が貼ってあります。あれは任意の案内ではありません。環境省の温泉法の概要です。
温泉の成分、禁忌症等の掲示
利用の許可を得た施設では、温泉の成分・禁忌症等の掲示が必要です(掲示は、登録分析機関の行う温泉成分分析の結果(10年に一度の定期的な分析を要する)に基づくことが必要です。)。
ポイントは2つです。掲示が義務であることと、その根拠が10年に一度の分析であること。
1. 10年に一度、という意味
裏返すと、掲示されている分析結果は最大で10年前のものということです。分析日は掲示に記載されているのが通例です。
「最近の成分」を知りたい場合、いつ分析されたものかを確認するのが先になります。当サイトでは、掲示の記載事項の詳細を確認していません。掲示の様式は環境省の関連資料や都道府県の案内をご確認ください。
2. 温泉法は何のための法律か
温泉を保護し、温泉の採取等に伴い発生する可燃性天然ガスによる災害を防止し、及び温泉の利用の適正を図り、もって公共の福祉の増進に寄与することを目的としています。
入浴のための法律というより、資源の保護・ガス災害の防止・利用の適正という3本柱です。温泉法は昭和23年法律第125号で、環境省のページには最終改正:平成19年11月30日法律第121号と記載されています。
3. 掘る段階から許可制です
温泉の掘削・増掘、動力の装置は、都道府県知事の許可が必要です。
不許可になる場合も示されています。
- 温泉のゆう出量・温度・成分に影響を及ぼすと認める場合
- 掘削等の方法が可燃性天然ガスによる災害の防止に関する技術基準に適合しない場合等
「隣が掘ったらうちの湯が減った」という事態を防ぐための制度です。都道府県知事は、必要があるときは温泉採取制限命令や他目的掘削の影響防止措置命令を行うことができるとされています。
4. 採取にも許可が要ります
温泉の採取は、都道府県知事の許可が必要です(可燃性天然ガスの濃度が災害防止措置を必要としないものとして都道府県知事の確認を受けた場合を除きます。)。
これはガス災害の防止のための許可です。施設の位置・構造・設備等が技術基準に適合しない場合等は不許可になるとされています。
5. お風呂として使うにも許可が要ります
温泉を公共の浴用・飲用に供しようとする場合は、都道府県知事又は保健所設置市(区)長の許可が必要です。(温泉の成分が衛生上有害であると認める場合等は、不許可となります。)
つまり温泉施設は、掘る許可・採取する許可・利用する許可という3種類の関門を通っています。そして利用の許可を得た施設に掲示義務がかかります。
宿泊施設としての規制は旅館業法が別にあります。温泉法と旅館業法は別の法律です。
6. 国民保養温泉地という制度
環境大臣は、温泉の公共的利用増進のための地域を指定することができます。
環境省のサイトには、国民保養温泉地の計画の改訂に関する更新情報が随時掲載されています。当サイトでは、指定の基準や指定地の一覧を確認していません。
7. 罰則等もあります
環境省の概要には次の注記があります。
*その他、都道府県知事等による許可の際の条件付与、報告徴収及び立入検査並びに罰則等の規定あり。
当サイトでは、罰則の内容を確認していません。条文は環境省のページからたどれる温泉法の本文をご確認ください。
8. 利用者として見るところ
- 脱衣所の掲示に分析年月日があるか(10年以内か)
- 禁忌症の欄に自分に当てはまるものがないか
- 加水・加温・循環などの表示(当サイトでは表示義務の根拠を確認していません)
- 体調が悪いときは入らない。入浴中の事故は前兆なく起きます
- 湯温と時間の目安(41度以下・10分まで)は消費者庁が示しています
環境省は「あんしん・あんぜんな温泉利用のいろは」というパンフレット(英語・中国語・韓国語版を含む)を公開しています。当サイトではその内容を確認していません。
旅行そのもののトラブルについては旅行業協会の窓口と取消料のルールで整理しています。
宿泊先を探す場合
以下は広告です。当サイトでは、これらのサービスや掲載施設の泉質・表示を検証していません。条件・料金・在庫は変更されることがあるため、必ず各サービスと施設の表示をご確認ください。優劣を示すものではなく、選択肢として並べています。
グランピング施設を探す場合:【リゾートグランピングドットコム】![]()
宿泊全般を探す場合:【ヤフートラベル】![]()
FAQ
脱衣所の成分表は法律で決まっていますか。
はい。利用の許可を得た施設では、温泉の成分・禁忌症等の掲示が必要とされています。
分析はどれくらいの頻度ですか。
掲示は登録分析機関の行う温泉成分分析の結果に基づくことが必要で、10年に一度の定期的な分析を要するとされています。
温泉を掘るのは自由ですか。
いいえ。掘削・増掘、動力の装置は都道府県知事の許可が必要です。
温泉を浴用に使うには。
都道府県知事又は保健所設置市(区)長の許可が必要です。成分が衛生上有害と認める場合等は不許可となります。
加水・加温の表示はどうなっていますか。
当サイトでは確認していません。環境省の関連資料またはお住まいの都道府県の担当窓口でご確認ください。
参照した一次情報
- 環境省「温泉法の概要」 env.go.jp
2026年9月17日確認。温泉法の目的、昭和23年法律第125号および最終改正の表示、掘削等の許可制と不許可となる場合、温泉源保護の措置(採取制限命令・影響防止措置命令)、採取の許可制と確認、公共的利用の許可制と不許可となる場合、成分・禁忌症等の掲示義務と登録分析機関による10年に一度の分析、国民保養温泉地の指定、条件付与・報告徴収・立入検査・罰則等の規定がある旨の引用はこのページに基づきます。 - 環境省「温泉-ONSEN-(温泉の保護と利用)」 env.go.jp
2026年9月17日確認。「あんしん・あんぜんな温泉利用のいろは」および国民保養温泉地に関する資料が公開されていること、国民保養温泉地計画の改訂に関する更新情報が掲載されていることを参照しています。各資料の内容自体は確認していません。
関連記事
- 宿は原則として宿泊を拒めません|令和5年12月に追加された「特定要求行為」
- 国内ツアーの取消料は20日前から|標準旅行業約款で上限が決まっています
- 入浴中の事故は前兆なく起きます|湯温41度以下・10分まで、消費者庁の6項目
- 蛇口の残留塩素は0.1mg/L以上と決まっています|塩素は「抜けている」ものではありません
この記事は当サイト運営者が執筆しました。温泉・医療の専門家による記事ではありません。上記の確認日以降に環境省の記載や法令が変わっている可能性があります。泉質や禁忌症に関する個別の判断は、施設の掲示および医療機関にご確認ください。



コメント