蛇口の残留塩素は0.1mg/L以上と決まっています|塩素は「抜けている」ものではありません

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結論:水道水に塩素が入っているのは、法令上の義務です

水道法施行規則第17条の記載です。

給水栓における水が、遊離残留塩素を0.1mg/l(結合残留塩素の場合は、0.4mg/l)以上保持するように塩素消毒をすること。

「給水栓」とは蛇口のことです。浄水場を出るときではなく、各家庭の蛇口で0.1mg/L以上が保たれるように消毒することが求められています。

塩素が「残っている」のは不具合ではなく、そうなるように管理されている結果です。

1. 汚染のおそれがある場合は基準が上がります

ただし、供給する水が病原生物に著しく汚染されるおそれがある場合又は病原生物に汚染されたことを疑わせるような生物若しくは物質を多量に含むおそれがある場合の給水栓における水の遊離残留塩素は、0.2mg/l(結合残留塩素の場合は、1.5mg/l)以上とする。

状況遊離残留塩素結合残留塩素
通常0.1mg/L以上0.4mg/L以上
病原生物に著しく汚染されるおそれがある場合等0.2mg/L以上1.5mg/L以上

災害後などに「塩素のにおいが強い」と感じることがあるのは、こうした運用が関係する場合があります。当サイトでは個別の事象の原因を確認していません。

2. 水質基準には「におい」の条文があります

水道法第4条の要件です。

五 異常な臭味がないこと。ただし、消毒による臭味を除く。

「消毒による臭味」は例外として除かれています。塩素のにおいがあること自体は、法が想定している状態です。

第4条はほかに、病原生物に汚染されていないこと、シアン・水銀その他の有毒物質を含まないこと、銅・鉄・弗素・フェノールその他の物質を許容量を超えて含まないこと、異常な酸性・アルカリ性を呈しないこと、外観はほとんど無色透明であることを挙げています。

3. 消毒設備は施設の要件です

四 浄水施設は、原水の質及び量に応じて、(中略)水質基準に適合する必要量の浄水を得るのに必要なちんでん池、濾過池その他の設備を有し、かつ、消毒設備を備えていること。

消毒はあとから足す工程ではなく、施設が備えるべき要件として書かれています。

4. なぜ最後の一手として塩素なのか

厚生労働省の資料に引用されている解説です。

水道法では、水質基準(法4条)及び施設基準(法5条)の規定を設け、供給される水に対しては定期及び臨時の水質検査を行うことを義務づけ(法20条)、さらに、浄水場業務の従事者等には定期及び臨時の健康診断を行うことを義務づけている(法21条)。これらの措置によっても、病原菌による汚染の危険が残るおそれがある。そのため、本条は、水道施設の管理及び運営に関する衛生上必要な措置として消毒その他の措置を定め、水道の衛生管理の徹底を期したものである。

検査も健康診断もやったうえで、それでも残る危険に対する措置として位置づけられています。

5. 衛生上必要な措置は塩素だけではありません

同じ第17条には、ほかにも定めがあります。

  • 取水場、貯水池、導水きよ、浄水場、配水池及びポンプせいは、常に清潔にし、水の汚染の防止を充分にすること。
  • これらの施設にはかぎを掛け、さくを設ける等みだりに人畜が立ち入って水が汚染されるのを防止するのに必要な措置を講ずること。

6. シャワーヘッドや浄水器を考えるときの前提

塩素に関する製品を検討する場合、次の点を分けて考えると判断しやすくなります。

  1. 蛇口までは0.1mg/L以上が保たれるよう管理されている(法令上の義務)
  2. それを使う側で減らすかどうかは、各家庭の選択
  3. 減らした水をためて時間を置くと、消毒された状態ではなくなります

当サイトでは、塩素を除去することによる肌や髪への効果を確認していません。そのような効果をうたう情報の根拠は、製品ごとに確認してください。

7. 入浴そのもののリスクは別にあります

浴室で起きる事故で確認されているのは、湯温と時間に関することです。消費者庁が示す湯温41度以下・10分までなどの6項目はこちらで整理しています。

睡眠との関係は睡眠5原則で扱っています。製品を替えることより、温度と時間のほうが確認されている論点です。

8. 断水・災害時の注意

断水後や災害時には、水道事業者から使用に関する案内が出ることがあります。給水の緊急停止(法23条)の規定もあります。

当サイトでは、災害時の水の消毒方法について確認していません。備蓄の考え方は家庭備蓄の記事で扱っています。実際の取扱いは、そのときの水道事業者と自治体の案内に従ってください。

シャワーヘッドを検討する場合

以下は広告です。当サイトでは、この製品を使用して検証したわけではなく、塩素除去による効果を示すものでもありません。仕様・価格・保証条件は変更されることがあるため、必ず公式サイトで最新の内容をご確認ください。

シャワーヘッドを探す場合:シャワーヘッド ミラブルzero

FAQ

水道水に塩素が入っているのはなぜですか。

水道法施行規則第17条で、給水栓における水が遊離残留塩素0.1mg/L以上(結合残留塩素は0.4mg/L以上)を保持するように塩素消毒をすることと定められているためです。

塩素のにおいは水質の問題ですか。

水道法第4条第5号は「異常な臭味がないこと。ただし、消毒による臭味を除く」としています。

基準が上がることはありますか。

病原生物に著しく汚染されるおそれがある場合等は0.2mg/L以上(結合残留塩素は1.5mg/L以上)とされています。

塩素を除去すると肌によいですか。

当サイトでは確認していません。効果をうたう情報は、根拠を製品ごとにご確認ください。

浄水した水は保存できますか。

消毒された状態ではなくなります。当サイトでは保存方法について確認していません。

参照した一次情報

  • 厚生労働省「水道法第4条及び第22条等の関係について」 mhlw.go.jp
    2026年9月16日確認。水道法第4条(水質基準の6要件、消毒による臭味の除外)、第5条(浄水施設が消毒設備を備えること)、第22条(衛生上の措置)、水道法施行規則第17条(施設の清潔保持、立入防止、給水栓における遊離残留塩素0.1mg/l・結合残留塩素0.4mg/l以上、汚染のおそれがある場合の0.2mg/l・1.5mg/l以上)、および衛生上の措置の考え方に関する逐条解説の引用はこのページに基づきます。

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