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結論:果汁5%未満なら「無果汁」または「果汁○%」を14ポイント以上で書きます
オレンジ色でオレンジの香りがするのに果汁が入っていない飲み物。これを規制しているのが「無果汁の清涼飲料水等についての表示」(昭和48年公正取引委員会告示第4号)です。その運用基準が、書き方まで具体的に定めています。
記載できる文言は4つに限定されています。
「無果汁」、「果汁を含まず」、「果汁ゼロ」、「果汁0%」
そして、書き方の要件があります。
| 項目 | 要件 |
|---|---|
| 場所 | 商標または商品名の表示(2か所以上にある場合はもっとも目立つもの)と同一視野に入る場所 |
| 色 | 背景の色と対照的な色 |
| 文字の大きさ | 14ポイントの活字以上 |
| 見え方 | 見易いように記載すること |
これらを満たさなければ「明瞭に記載されていないもの」として取り扱われます。
1. 「僅少な量」=5%未満
告示が対象とするのは、果汁が入っていないものと、僅少な量しか入っていないものです。この「僅少な量」に数値の定義があります。
「僅少な量」とは、果実飲料の日本農林規格の別表3に定める果実ごとの糖用屈折計示度(加えられた糖類、はちみつ等の糖用屈折計示度を除く。)の基準又は同別表4に定める酸度(加えられた酸の酸度を除く。)の基準に対する割合(以下「糖用屈折計示度の基準に対する割合」という。)で五%未満の量とする。
果汁5%未満なら、無果汁と同じ扱いで表示義務がかかるということです。
2. どんな表示が対象になるのか
告示第一項第三号の表示——果汁または果肉が使用されているかのような印象を与える表示——として、運用基準は次を例示しています。
| 例 |
|---|
| 清涼飲料水等に、オレンジの果汁と同一または類似の着色がされ、かつ、オレンジと同一または類似のかおりまたは味がつけられているもの |
| 氷菓に、いちごをつぶし牛乳を加えたものと同一または類似の着色がされ、かつ、いちごと同一または類似のかおりまたは味がつけられているもの |
色と香り・味の両方がそろうと対象になる、という構造です。文字で「オレンジ」と書いていなくても、見た目と味で果汁が入っているかのような印象を与えれば該当します。
3. 商品名にも範囲があります
「商品名等」とは、商品名、説明文その他の文言をいうと定義されています。そして「果実の名称を用いた商品名」には次が含まれます。
- 「レモネード」
- 「○○フルーツ」
- 「フルーツ○○」
果実の名前そのものでなくても、果実を想起させる商品名は対象になり得ます。
4. 「果汁」の定義
「果汁」とは、果実を粉砕して搾汁、裏ごし等をし、皮、種子等を除去したものをいう。
対象とする「果実」は、日本標準商品分類による果実とされています。
5. 容器に書けない場合の例外
技術的理由等により「同一視野に入る場所」に記載できない場合は、容器上で他の見易い場所に記載することになります。
さらに、同様の理由で容器上に記載することが著しく困難な場合には、あらかじめ公正取引委員会に届け出たときに限り、王冠または紙栓に記載できます。この場合の記載位置はその中央部分とし、紙栓をした清涼飲料水等にあってはフードにも記載します。
また、告示の対象となる表示が内容物・容器等と外箱等の両方にされている場合は、その両方に記載する必要があります。
6. 実務での見方
| 状況 | 必要な表示 |
|---|---|
| 果汁がまったく入っていない | 「無果汁」「果汁を含まず」「果汁ゼロ」「果汁0%」のいずれか |
| 果汁が5%未満 | 果汁が使用されていない旨、または使用されている果汁の割合 |
| 果実の名称を商品名に使う/果実の色と香り・味をつける | 上記の表示が、商品名と同一視野・対照色・14ポイント以上で必要 |
実務としてやること
買う側
- 果物の絵や名前がある飲料は、パッケージ表面の「無果汁」「果汁○%」を探す
- 商品名の近くに書かれているはず(同一視野が原則)
- 「果汁○%」の数字が小さくても、14ポイント以上で書かれていることになっている
作る側・売る側
- 果汁が5%未満なら、表示義務がかかることを前提にする
- 文言は4つ(無果汁/果汁を含まず/果汁ゼロ/果汁0%)から選ぶ
- 商品名のもっとも目立つ表示と同一視野に、背景と対照的な色で、14ポイント以上で書く
- 外箱にも同じ表示が必要な場合がある
- 文字を入れていなくても、色と香り・味で果汁入りの印象を与えていないか確認する
FAQ
果汁10%なら表示は不要ですか
運用基準がいう「僅少な量」は5%未満です。5%以上の場合の取扱いについては、告示本文および食品表示基準(果実飲料の表示)をご確認ください。本記事では扱っていません。
14ポイントとはどのくらいですか
活字の大きさの単位です。運用基準は「一四ポイントの活字以上の大きさの文字で見易いように記載すること」としています。実際の寸法の換算については本記事では扱っていません。
氷菓やゼリーも対象ですか
運用基準の例示に「氷菓に、いちごをつぶし牛乳を加えたものと同一または類似の着色がされ…」とあり、清涼飲料水以外も対象に含まれます。告示の正式名称も「無果汁の清涼飲料水等についての表示」です。
「果汁入り」と書いてあれば安心ですか
告示第二項は、僅少な量の果汁が使用されている清涼飲料水等について、果汁が使用されていない旨または使用されている果汁の割合を明瞭に記載することを求めています。割合の数字を確認するのが確実です。
この運用基準はいつのものですか
昭和48年5月9日事務局長通達第6号で、平成3年7月24日および平成13年2月5日に改正されています。
参照した一次情報
- 公正取引委員会「「無果汁の清涼飲料水等についての表示」に関する運用基準について」(昭和48年5月9日事務局長通達第6号、平成13年2月5日改正) caa.go.jp(PDF)
2026年9月22日確認。「果汁」「商品名等」「果実の名称を用いた商品名」の定義、記載できる4つの文言、同一視野・対照色・14ポイント以上という記載要件、容器に記載できない場合の例外、果汁または果肉が使用されているかのような印象を与える表示の例示、「僅少な量」が5%未満である旨に関する記述はこの資料に基づきます。
いずれも2026年9月22日に確認しました。
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この記事は、公表されている一次情報をもとに整理したものです。個別の表示の適否については、消費者庁または専門家にご確認ください。


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