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結論:寄附には「所得控除」と「税額控除」の2つの道があり、選べます
ふるさと納税だけが寄附金ではありません。政党等・認定NPO法人等・公益社団法人等への寄附は、所得控除(寄附金控除)と税額控除(○○寄附金特別控除)の、いずれか有利な方を選択できます。
所得控除は課税される所得を減らすもの、税額控除は計算した税額から直接引くものです。税率が低い人ほど、税額控除のほうが効きやすい構造になります。
当サイトでは、どちらが有利かの個別計算は行いません。確定申告書等作成コーナーで両方を入力して比べるのが確実です。
1. 所得控除の側(寄附金控除)
国税庁の計算式です。
次の(1)または(2)のいずれか低い金額 - 2,000円 = 寄附金控除額
(1)その年に支出した特定寄附金の額の合計額
(2)その年の総所得金額等の40パーセント相当額
特定寄附金に当たるものとして、国税庁は次を挙げています。
- 国、地方公共団体に対する寄附金(ふるさと納税はここです)
- 公益社団法人・公益財団法人その他公益を目的とする事業を行う法人等に対する寄附金のうち財務大臣が指定したもの
- 特定公益増進法人に対する寄附金
- 認定NPO法人等に対する寄附金
- 政治活動に関する寄附金
- 特定新規中小会社が発行した株式の取得に要した金額のうち一定の金額(800万円を限度)
2. 税額控除の側:政党等寄附金特別控除は30%
【その年中に支払った政党等に対する寄附金の合計額 - 2千円】 × 30% = 政党等寄附金特別控除額【100円未満の端数切捨て】
対象は、平成7年1月1日から令和11年12月31日までに支払った政党等に対する寄附金です。
3. 認定NPO法人等寄附金特別控除は40%
【その年中に支払った認定NPO法人等寄附金の合計額 - 2千円】 × 40% = 認定NPO法人等寄附金特別控除額【100円未満の端数切捨て】
認定NPO法人等とは、所轄庁(都道府県知事または指定都市の長)の認定(もしくは特例認定)を受けた認定NPO法人(もしくは特例認定NPO法人)です。一覧は内閣府NPO法人ホームページにあるとされています。
注意点として、その認定等の有効期間内に支払ったものであることが必要です。また、寄附をした人に特別の利益が及ぶと認められるものや、令和3年4月1日以降に支出する出資に関する業務に充てられることが明らかなものは除かれます。
4. 上限が二重にかかります
ここが複雑なところです。
| かかる上限 | 内容 |
|---|---|
| 寄附金の額の側 | その年分の総所得金額等の40%相当額が限度 |
| 控除額の側 | 特別控除額はその年分の所得税額の25%相当額が限度(100円未満切捨て) |
所得税額の25%という天井があるので、寄附額を増やせばいくらでも税額が減るわけではありません。
公益社団法人等寄附金特別控除の適用がある場合、認定NPO法人等寄附金特別控除の限度は25%相当額から公益社団法人等寄附金特別控除額を控除した残額になります。25%の枠は共通です。
5. 複数の寄附があるときの「2千円」
それぞれの式に「-2千円」がありますが、2,000円を何回も引けるわけではありません。
「2千円」については、特定寄附金等の額がある場合には2,000円からその特定寄附金等の額の合計額を控除した残額とされます。
同様に、40%の限度についても、他の寄附金の額を加算した金額が40%相当額を超えるときは、その40%相当額から特定寄附金等の額の合計額を控除した残額が限度になります。
要するに、全部まとめて1つの枠で見るということです。
6. 必要な書類が違います
| 制度 | 添付するもの |
|---|---|
| 政党等寄附金特別控除 | 政党等寄附金特別控除額の計算明細書、および総務大臣または都道府県の選挙管理委員会等の確認印のある「寄附金(税額)控除のための書類」 |
| 認定NPO法人等寄附金特別控除 | 認定NPO法人等寄附金特別控除額の計算明細書、および寄附金の額・受領した旨・受領年月日・その寄附金が特定非営利活動に関する事業に関連するものである旨・受領した認定NPO法人等の名称を証する書類 |
政党等の場合、確認印のある書類が申告時までに間に合わないときは、寄附金の領収書(写)のみを添付して申告し、後日書類の送付を受けた後、速やかに税務署長に提出する、という扱いが示されています。
領収書があれば何でも通る、という制度ではありません。寄附する前に、その団体が出せる書類を確認しておくことです。
7. 個人事業主が誤りやすい点
- 寄附金は事業の必要経費ではありません。所得控除または税額控除として確定申告書で使います
- 「地域の団体に払った会費」が寄附金控除の対象とは限りません。特定寄附金に当たるかどうかで決まります
- ふるさと納税で確定申告する場合、ワンストップ特例の申請は前提が崩れます(詳しくはこちら)
- 税額控除は所得税額の25%が天井です。赤字の年や税額が小さい年は、そもそも引ける額が小さくなります
8. 住民税は別の話です
ここで説明したのは所得税の話です。住民税の寄附金税額控除は地方税の制度で、対象団体も自治体の条例で決まります。当サイトでは確認していません。お住まいの市区町村にご確認ください。
確定申告の入力を会計ソフトで行う場合
以下は広告です。当サイトでは、これらのソフトが寄附金の税額控除の入力にどこまで対応するかを検証していません。対応状況・料金・プランは変更されることがあるため、必ず公式サイトで最新の内容をご確認ください。優劣を示すものではなく、選択肢として並べています。
青色申告をする場合:やよいの青色申告オンライン![]()
白色申告の場合:やよいの白色申告オンライン![]()
もう一方の選択肢:
FAQ
所得控除と税額控除は両方使えますか。
同じ寄附金については「いずれか有利な方を選択」とされています。両取りはできません。
どちらが有利ですか。
当サイトでは個別の計算をしません。確定申告書等作成コーナーで両方入力して比べるのが確実です。
認定NPO法人かどうかはどこで分かりますか。
国税庁は内閣府NPO法人ホームページに一覧があるとしています。認定等の有効期間内の寄附であることが必要です。
2,000円は寄附ごとに引けますか。
いいえ。他に特定寄附金等がある場合、2,000円からその合計額を控除した残額とされます。
ふるさと納税もこの税額控除が使えますか。
ふるさと納税は国・地方公共団体に対する寄附金で、所得税では寄附金控除(所得控除)です。詳細はふるさと納税の記事をご覧ください。
参照した一次情報
- 国税庁 タックスアンサー No.1150「一定の寄附金を支払ったとき(寄附金控除)」 nta.go.jp
2026年9月16日確認。控除額の計算式、総所得金額等の40%、2,000円、特定寄附金の範囲、800万円の限度に関する引用はこのページに基づきます。 - 国税庁 タックスアンサー No.1260「政党等に寄附をしたとき(政党等寄附金特別控除制度)」 nta.go.jp
2026年9月16日確認。所得控除か税額控除かを選択できる旨、30%という率と100円未満切捨て、平成7年1月1日から令和11年12月31日までという期間、総所得金額等の40%の限度と2千円の調整、所得税額の25%という限度、添付書類と確認印のある書類が間に合わない場合の取扱いに関する引用はこのページに基づきます。 - 国税庁 タックスアンサー No.1263「認定NPO法人等に寄附をしたとき」 nta.go.jp
2026年9月16日確認。40%という率、認定NPO法人等の定義と内閣府の一覧、認定等の有効期間内という要件、除外される寄附、40%と2千円の調整、所得税額の25%の限度と公益社団法人等寄附金特別控除がある場合の残額、添付書類に関する引用はこのページに基づきます。
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この記事は当サイト運営者が執筆しました。税理士等の専門家による記事ではありません。上記の確認日以降に国税庁の記載が変わっている可能性があります。有利不利の判断および個別の適用可否は、所轄の税務署へお願いします。住民税の寄附金税額控除はお住まいの市区町村へご確認ください。


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