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結論:SPFはUVB、PAはUVA。「UV耐水性★」は汗の強さではありません
日焼け止めのパッケージに並ぶ記号は、それぞれ別のものを測っています。日本化粧品工業会(粧工会)の解説をもとに整理します。
| 表示 | 正式名称 | 何を表すか |
|---|---|---|
| SPF | Sun Protection Factor | 主としてUVBによるサンバーン(赤くなる日やけ)の防止効果。数値が大きいほど効果が高い |
| PA | Protection Grade of UVA | UVAの防止効果。UVAによる持続型即時黒化を指標にしたもの |
| UV耐水性 | — | 水に触れた後にSPFがどれだけ保持されているか |
1. 「SPF50+」という表示の意味
SPFの上限が「50+」になっている理由が説明されています。
しかし、SPFが50程度であれば紫外線の強い場所や紫外線に過敏な人であってもUVBによる炎症を防止できるとの考えから、SPF測定法により測定した結果、SPFが50より有意に高い場合には、「SPF50+」と表示しています。
つまり、SPF60やSPF80という表示にはならず、50を有意に超えるものはすべて「50+」にまとめられます。「50+」同士を比べても、数字の上では差が分かりません。
2. PAの「+」の数
| 表示 | 意味(粧工会の説明) |
|---|---|
| PA+ | UVA防止効果がある |
| PA++ | UVA防止効果がかなりある |
| PA+++ | UVA防止効果が非常にある |
| PA++++ | UVA防止効果が極めて高い |
「+」の数が多いほどUVA防止効果が高いことを示しています。
3. UV耐水性:★1つと★2つ
「UV耐水性」は、水に濡れる場面で日やけ止めを選ぶときの目安です。
水に触れない条件で測定した日やけ防止効果(SPF)が、水に触れた後にどれだけ保持されているかを調べ、一定の基準を満たすと製品に表示されます。
レベルは★または☆の数で示され、「UV耐水性★(☆)」「UV耐水性★★(☆☆)」の2段階です。それぞれ「ワンスター」「ツースター」と読みます。
そして、粧工会のQ&Aには実務的な答えが並んでいます。
| 質問 | 答え(要点) |
|---|---|
| 世界共通の表示ですか | 測定は国際標準化機構(ISO)の規格ISO18861によるが、「★(☆)」を用いての表示は日本のみのルール |
| 汗に対する強さも示していますか | 示していない。沢遊びや海水浴など、肌の外部から付着する水分に対する日やけ防止効果の維持を示すもの |
| ★と☆に効果の違いはありますか | 数が1つか2つかで効果の強さを示す。塗りつぶしの有無(★/☆)で効果の違いはない |
| 効果が維持できる時間はどのくらいですか | 使用する際の条件が異なるため一律に時間を示すことはできない。表記の有無にかかわらず2〜3時間を目安にこまめに塗り直すことが大切 |
「UV耐水性=汗に強い」ではありません。ここはよく誤解されるところです。
4. 「UV耐水性」表示がないのに「水に落ちにくい」と書いてある場合
Q&Aに答えがあります。
「ISO18861」の試験法で測定して確認されたUV耐水性の効果を★(もしくは☆)で表示しますが、自主基準移行前の製品については他の試験法を用いて評価を行っている場合もあります。製品の表示等をご確認ください。
★がない=耐水性がない、とは限らない、ということです。
5. 選び方:シーンで変える
粧工会の「紫外線防止の基本」は、次のように整理しています。
炎天下の海辺や雪山で浴びる紫外線と、通勤や買い物などの日常生活で浴びる紫外線の量や強さは同じではありません。
そのうえで、大切なこととして2点を挙げています。
- シーンに合わせた紫外線防止用化粧品を選ぶこと
- 「SPF」や「PA」表示を確認して選ぶこと
日常生活で毎日SPF50+を使う必要があるか、というのは、この観点で考えることになります。
6. 使い方:量とムラと塗り直し
ここが実は一番効きます。
紫外線防止用化粧品を正しく選んでも、使い方が間違っていては十分な効果は期待できません。量が少なすぎたり、ムラづきが原因で思わぬ日やけをすることがあります。たとえ汗、水に強いウォータープルーフタイプの化粧品であっても、衣服や動作による摩擦などが原因で落ちてしまうことがあります。
求められているのは2点です。
- 十分な量を肌にムラなくのばすこと
- 少なくとも2〜3時間おきを目安に状況を見て塗り直すこと
ウォータープルーフでも、衣服や動作の摩擦で落ちます。塗り直しは、耐水性の表示があってもなくても必要です。
7. そもそも、いちばん効果的なのは「浴びないこと」
粧工会の説明は、日焼け止めから始まっていません。
紫外線のダメージを避けるために最も効果的なことは、「紫外線を浴びないこと」です。
そのうえで、日常生活で100%避けるのは不可能なので、紫外線防止用化粧品を活用すると同時に、次の工夫をするよう勧めています。
- つばの広い帽子をかぶる
- 日傘をさす
- 長そでを着る(長時間外で過ごす場合は、ラッシュガードを着用することも有効)
- サングラスをかける
8. 紫外線吸収剤と紫外線散乱剤
成分表示を見るときの用語です。
| 種類 | 仕組み | 粧工会が挙げる例 |
|---|---|---|
| 紫外線吸収剤 | 吸収剤そのものが紫外線を吸収し、肌への影響を防ぐ | メトキシケイヒ酸オクチル(メトキシケイヒ酸エチルヘキシル)、ジメチルPABAオクチル(ジメチルPABAエチルヘキシル)、t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン など |
| 紫外線散乱剤 | 主に粉体で、肌表面に受ける紫外線を乱反射させて防ぐ | 酸化亜鉛、酸化チタン など |
「ノンケミカル」と書かれている製品は散乱剤のみを使っているものが多いとされますが、本記事ではその表示ルールについて確認していません。
実務としてやること
- 日常生活用とレジャー用で、SPF・PAの違う製品を使い分ける
- 「UV耐水性★」を汗対策と読み替えない(水に濡れる場面向けの指標)
- 耐水性の有無にかかわらず、2〜3時間おきに塗り直す
- 量をケチらない。ムラなく伸ばす
- 帽子・日傘・長そで・サングラスを併用する
- 「SPF50+」同士の比較は、数値ではできないことを知っておく
FAQ
SPFの数値は「何分もつか」を表していますか
粧工会の説明は「主としてUVBによるサンバーン(赤くなる日やけ)の防止効果を表し、数値が大きくなるほどサンバーンの防止効果が高くなります」というものです。時間の目安としての説明は、本記事で参照した資料には記載がありません。塗り直しについては、2〜3時間おきが目安とされています。
★と☆はどちらが強いのですか
同じです。「★(塗りつぶしあり)、☆(塗りつぶしなし)で効果の違いはありません」とされています。違いは数(1つか2つか)です。
UV耐水性は何時間もちますか
「製品の試験をする際には一定のルールで測定しますが、使用する際の条件が異なるため、一律に時間を示すことはできません」とされています。
曇りの日も必要ですか
本記事で参照した資料に、天候別の必要性についての記載はありません。粧工会は「日常生活で私たちが紫外線を100%避けるのは不可能」としたうえで、シーンに合わせた製品選びを勧めています。
日本化粧品工業会は公的機関ですか
化粧品の業界団体です。本記事の内容は、同会が公開している消費者向け解説に基づいています。SPF・PAの測定法やUV耐水性の表示は、業界の自主基準およびISO規格に基づくものとして説明されています。
参照した一次情報
- 日本化粧品工業会「気になる紫外線用語CHECK!」 jcia.org
2026年9月21日確認。SPFとPAの正式名称と意味、SPF50+の表示ルール、PAの4段階、UV耐水性の定義と2段階表示、紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の仕組みと例に関する記述はこのページに基づきます。日本化粧品工業会は化粧品の業界団体です。 - 日本化粧品工業会「UV耐水性の表示に関するQ&A」 jcia.org
2026年9月21日確認。ISO18861による測定と★表示が日本のみのルールである旨、汗に対する強さを示すものではない旨、★と☆に効果の違いがない旨、効果の維持時間を一律に示せない旨、UV耐水性表示がない製品の扱いに関する記述はこのページに基づきます。 - 日本化粧品工業会「紫外線防止の基本」 jcia.org
2026年9月21日確認。最も効果的なのは紫外線を浴びないことである旨、帽子・日傘・長そで・サングラスの併用、シーンに合わせた製品選び、十分な量をムラなくのばすこと、2〜3時間おきの塗り直し、ウォータープルーフでも摩擦で落ちる旨に関する記述はこのページに基づきます。
いずれも2026年9月21日に確認しました。日本化粧品工業会は化粧品の業界団体であり、本記事の内容は同会が公開している解説に基づきます。
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この記事は、公表されている情報をもとに整理したものです。特定の製品の推奨や評価を行うものではなく、肌のトラブルについては医療機関にご相談ください。


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