成人は1日60分・約8,000歩、高齢者は40分・約6,000歩|筋トレは週2〜3日

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結論:成人は1日60分、高齢者は1日40分、それに筋トレと「座りすぎない」が加わりました

厚生労働省は「健康づくりのための身体活動基準2013」を改訂し、「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」を策定しました。数字が変わったところと、新しく入った項目があります。

名前も「基準」から「ガイド」に変わりました。理由がガイドに書かれています。

「基準」という表現が全ての国民が等しく取り組むべき事項であるという誤解を与える可能性等を考慮し、「身体活動基準」から「身体活動・運動ガイド」に名称を変更した。

1. 推奨事項の一覧

対象 身体活動 運動 座位行動
高齢者 歩行またはそれと同等以上(3メッツ以上)を1日40分以上(1日約6,000歩以上、週15メッツ・時以上) 有酸素運動・筋力トレーニング・バランス運動・柔軟運動などの多要素な運動を週3日以上【筋力トレーニングを週2〜3日】 座りっぱなしの時間が長くなりすぎないように注意する
成人 歩行またはそれと同等以上(3メッツ以上)を1日60分以上(1日約8,000歩以上、週23メッツ・時以上) 息が弾み汗をかく程度以上(3メッツ以上)の運動を週60分以上(週4メッツ・時以上)【筋力トレーニングを週2〜3日】 同上
こども
(身体を動かす時間が少ないこどもが対象)
中強度以上(3メッツ以上)の身体活動(主に有酸素性身体活動)を1日60分以上/高強度の有酸素性身体活動や筋肉・骨を強化する身体活動を週3日以上/座りっぱなしの時間を減らす。特に余暇のスクリーンタイムを減らす

全体の方向性は「個人差を踏まえ、強度や量を調整し、可能なものから取り組む」「今よりも少しでも多く身体を動かす」と書かれています。

なお、こども版は参考として示されており、身体を動かす時間が少ないこどもを対象としたものです。

2. 高齢者の数字が変わりました

いちばん大きな変更がここです。

高齢者について、身体活動基準2013では、強度を問わず10メッツ・時/週以上の身体活動を推奨していたが、本ガイドでは、3メッツ以上の身体活動を15メッツ・時/週以上(歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を1日40分以上)行うことに加え、多要素な運動を週3日以上取り入れることを推奨事項とした。

2つの変更が同時に起きています。

項目 基準2013 ガイド2023
量 週10メッツ・時以上 週15メッツ・時以上
強度 強度を問わない 3メッツ以上
運動 — 多要素な運動を週3日以上

量が増えただけでなく、強度の下限が付いた点が実質的な変更です。ごく軽い動きを積み上げてもカウントされなくなりました。

3. 新しく入った2つの項目

ガイドが明記しているのは次の2つです。

推奨事項としては、運動の一部において筋力トレーニングを週2~3日取り入れることや、座位行動(座りっぱなし)の時間が長くなりすぎないように注意すること等を示した。

筋力トレーニングについては、注釈で範囲が広くとられています。

負荷をかけて筋力を向上させるための運動。筋トレマシンやダンベルなどを使用するウエイトトレーニングだけでなく、自重で行う腕立て伏せやスクワットなどの運動も含まれる。

器具は必要条件ではありません。

4. 座位行動という言葉の定義

注釈に定義があります。

座位や臥位の状態で行われる、エネルギー消費が1.5メッツ以下の全ての覚醒中の行動で、例えば、デスクワークをすることや、座ったり寝ころんだ状態でテレビやスマートフォンを見ること。

睡眠は含まれません(覚醒中の行動)。横になってスマートフォンを見る時間も座位行動です。

スクリーンタイムも定義されています。テレビやDVDを観ること、テレビゲーム、スマートフォンの利用など、スクリーンの前で過ごす時間です。こども向けの推奨事項では、このうち余暇のスクリーンタイムを減らすことが挙げられています。

高齢者の座位行動については、立位が難しい人への記述もあります。「立位困難な人も、じっとしている時間が長くなりすぎないように少しでも身体を動かす」とされています。

5. 身体活動と運動と生活活動の関係

用語が入れ子になっているので、注釈の定義を並べます。

用語 定義
身体活動 安静にしている状態よりも多くのエネルギーを消費する骨格筋の収縮を伴う全ての活動。生活活動+運動
生活活動 身体活動の一部で、日常生活における家事・労働・通勤・通学などに伴う活動
運動 身体活動の一部で、スポーツやフィットネスなどの健康・体力の維持・増進を目的として、計画的・定期的に実施する活動

成人の「1日60分以上」は身体活動の数字なので、通勤や家事も入ります。一方「週60分以上」は運動の数字です。2つは別々にカウントします。

6. 年齢で区切らないという前提

「高齢者」「成人」「こども」の区分について、注釈に断りがあります。

生活習慣、生活様式、環境要因等の影響により、身体の状況等の個人差が大きいことから、「高齢者」「成人」「こども」について特定の年齢で区切ることは適当でなく、個人の状況に応じて取組を行うことが重要であると考えられる。

何歳から高齢者版に切り替えるという線は引かれていません。

実務としてやること

  1. 今の歩数を1週間測る。成人なら約8,000歩、高齢者なら約6,000歩が目安の位置になります。
  2. 足りない分を、強度が3メッツ以上になる動きで埋める。歩行と同等以上が目安です。
  3. 運動の枠を別に確保する。成人は息が弾み汗をかく程度を週60分以上。
  4. 筋力トレーニングを週2〜3日入れる。スクワットや腕立て伏せでも該当します。
  5. 高齢者は、有酸素・筋力・バランス・柔軟を組み合わせた多要素な運動を週3日以上に組む。
  6. 座っている時間を区切る。デスクワークや横になってスマートフォンを見る時間が座位行動です。
  7. いずれも「可能なものから」が前提です。持病がある場合は主治医に相談してから量を決めてください。

よくある質問

3メッツとはどのくらいの強度ですか

ガイドは推奨事項の中で「歩行又はそれと同等以上の(3メッツ以上の強度の)身体活動」と書いています。歩行が目安の位置です。

8,000歩は必ず達成しなければならない数字ですか

ガイドは名称変更の理由として、全ての国民が等しく取り組むべき事項という誤解を避けたいと述べています。全体の方向性も「個人差を踏まえ、強度や量を調整し、可能なものから取り組む」「今よりも少しでも多く身体を動かす」です。目安として示された数字です。

週23メッツ・時と1日60分はどういう関係ですか

推奨事項一覧では、成人の身体活動が「1日60分以上(1日約8,000歩以上)(=週23メッツ・時以上)」と併記されています。同じ量を別の単位で示したものです。

こどもの推奨事項はすべてのこどもが対象ですか

一覧では「※身体を動かす時間が少ないこどもが対象」と注記され、内容は(参考)として示されています。

参照した一次情報

  • 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023(概要)」 mhlw.go.jp(PDF)
    2026年9月27日確認。推奨事項一覧の数値(高齢者1日40分・約6,000歩・週15メッツ・時、成人1日60分・約8,000歩・週23メッツ・時、運動週60分・週4メッツ・時、筋力トレーニング週2〜3日、多要素な運動週3日以上)、名称変更の理由、高齢者の基準2013からの変更内容、身体活動・生活活動・運動・座位行動・スクリーンタイム・筋力トレーニングの定義、年齢で区切らないという注記はこの資料に基づきます。
  • 厚生労働省「身体活動・運動の推進」 mhlw.go.jp
    2026年9月27日確認。ガイド2023および関連資料が掲載されているページです。

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この記事は公開されているガイドの記述を整理したものです。個別の健康状態に応じた運動量の判断は医師にご相談ください。

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