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結論:通信販売の広告に書くことは、法律で6項目、省令で10項目です
ネットショップの商品ページや申込ページに何を書くかは、特定商取引法第11条と施行規則第23条で決まっています。合わせて16項目あります。
ただし全部を広告に載せなくてもよい抜け道が法律の中に用意されています。そこも含めて整理します。
1. 法律が定める6項目(法11条)
| 号 | 表示事項 |
|---|---|
| 一 | 販売価格または役務の対価(販売価格に送料が含まれない場合は、販売価格および送料) |
| 二 | 代金または対価の支払の時期および方法 |
| 三 | 商品の引渡時期、権利の移転時期または役務の提供時期 |
| 四 | 申込みの期間に関する定めがあるときは、その旨およびその内容 |
| 五 | 申込みの撤回または解除に関する事項(返品特約がある場合はその内容を含む) |
| 六 | 前各号のほか、主務省令で定める事項 |
一号は送料の扱いが明記されています。送料が価格に含まれないなら、価格と送料の両方を書きます。
四号は「申込みの期間に関する定めがあるとき」です。期限を設けていないなら書く必要はありませんが、設けているなら書きます。
2. 省令が定める10項目(施行規則23条)
| 号 | 表示事項 |
|---|---|
| 一 | 事業者の氏名または名称、住所および電話番号 |
| 二 | 法人でインターネット等により広告をする場合、代表者または通信販売に関する業務の責任者の氏名 |
| 三 | 外国法人・外国に住所を有する個人で国内に事務所等を有する場合、その所在場所および電話番号 |
| 四 | 販売価格・送料以外に負担すべき金銭があるときは、その内容および額 |
| 五 | 引き渡された商品が種類または品質に関して契約の内容に適合しない場合の責任についての定めがあるときは、その内容 |
| 六 | プログラムを記録した物の販売、コンテンツの鑑賞・観覧の役務等の場合、利用に必要な電子計算機の仕様および性能その他の必要な条件 |
| 七 | 2回以上継続して契約を締結する必要があるときは、その旨および金額、契約期間その他の販売条件 |
| 八 | 販売数量の制限その他の特別の販売条件があるときは、その内容 |
| 九 | 表示事項の一部を省略して書面等を請求した者に費用を負担させるときは、その額 |
| 十 | 通信販売電子メール広告をするときは、事業者の電子メールアドレス |
一号と二号が特定商取引法に基づく表記の中身です。法人がインターネットで広告するなら、代表者または通信販売の責任者の氏名まで要ります。
七号がサブスクや定期購入に直結します。1回で終わらない契約なら、その旨・金額・契約期間・その他の販売条件を書きます。
3. 一部を省略できる条件
法11条のただし書きです。
当該広告に、請求により、これらの事項を記載した書面を遅滞なく交付し、又はこれらの事項を記録した電磁的記録を遅滞なく提供する旨の表示をする場合には、販売業者又は役務提供事業者は、主務省令で定めるところにより、これらの事項の一部を表示しないことができる。
請求があれば書面または電磁的記録を遅滞なく渡す、と広告に書いておけば一部を省略できます。ただしその請求に費用を負担させるなら、施行規則23条九号によりその額を広告に書く必要があります。
4. 誇大広告等の禁止は4つの範囲にかかります(法12条)
表示事項とは別に、誇大広告等の禁止があります。施行規則26条が対象を定めています。
| 号 | 対象 |
|---|---|
| 一 | 商品の種類・性能・品質・効能、役務の種類・内容・効果、権利の種類・内容等 |
| 二 | 商品・権利・役務、事業者、または事業者の営む事業についての国、地方公共団体、通信販売協会その他著名な法人その他の団体または著名な個人の関与 |
| 三 | 商品の原産地もしくは製造地、商標または製造者名 |
| 四 | 法11条各号に掲げる事項 |
二号が見落とされやすい項目です。官公庁や著名人の関与について実際より著しく優良・有利に見せる表示も誇大広告等の禁止にかかります。「○○省推奨」「著名人愛用」といった書き方はここに触れます。
四号により、価格・支払方法・引渡時期・返品といった表示事項そのものについても誇大な表示が禁止されます。
5. 16項目を書く場所
法11条は「広告をするときは」と書いています。商品ページ、まとめページ、SNSの投稿など、販売条件について広告をしている場所が対象です。特定商取引法に基づく表記のページに一括して置く運用が一般的ですが、価格や送料のように個別の商品ごとに違う項目は、その商品の表示と合わせて読めるようになっている必要があります。
実務としてやること
- 16項目のチェックリストを作り、自社のページで一つずつ確認する。
- 送料が価格に含まれないなら、送料の額を書く。「別途」だけでは足りない。
- 法人でネット販売しているなら、代表者または通信販売の責任者の氏名を載せる。
- 定期購入・サブスクがあるなら、2回以上継続する旨と金額・契約期間・販売条件を書く。
- 返品特約があるならその内容を書く。ないなら、返品に関する事項として何を定めているかを書く。
- メールで広告を送っているなら、自社のメールアドレスを表示する。
- 「○○省推奨」「著名人愛用」といった関与を示す表現があれば、事実の裏付けを確認する。
- 一部を省略するなら、請求があれば遅滞なく書面等を渡す旨を書き、費用を取るならその額も書く。
よくある質問
個人でネット販売する場合も住所と電話番号を書くのですか
施行規則23条一号は「販売業者又は役務提供事業者の氏名又は名称、住所及び電話番号」としています。事業として通信販売をする者が対象です。個別の判断は消費者庁または各都道府県の窓口にご確認ください。
フリマアプリでの出品も対象ですか
特定商取引法の通信販売の規定は、販売業者または役務提供事業者が通信販売をする場合を対象としています。事業者に当たるかどうかで判断が変わります。今回参照した条文からは個別の線引きは確認できませんでした。
クーリング・オフはありますか
通信販売にクーリング・オフの制度はありません。法15条の3により、返品特約がない場合は8日以内の返品ができる仕組みになっています。表示事項の五号がこれに関わります。
景品表示法とはどう違いますか
こちらは「書くべきことを書いていない」ことを規制する枠組みです。景品表示法は「書いたことが実際より著しく優良・有利に見える」ことを規制します。両方かかります。
参照した一次情報
- e-Gov法令検索「特定商取引に関する法律」(昭和51年法律第57号)第11条 laws.e-gov.go.jp
2026年9月28日確認。通信販売についての広告の表示事項6項目と、請求により書面等を交付する旨を表示した場合に一部を表示しないことができる旨はこの条文に基づきます。 - e-Gov法令検索「特定商取引に関する法律施行規則」(昭和51年通商産業省令第89号)第23条・第26条 laws.e-gov.go.jp
2026年9月28日確認。省令で定める10項目と、誇大広告等の禁止の対象となる4つの範囲はこれらの条文に基づきます。
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この記事は公開されている条文を整理したものです。個別のページに必要な表示の判断は消費者庁または各都道府県の窓口にご確認ください。


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