浄化槽は保守点検・清掃・法定検査の3つが別々に必要です|どれも年1回

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結論:保守点検・清掃・法定検査は別のもので、それぞれ年1回必要です

浄化槽を使っている家や店には、3つの義務があります。保守点検、清掃、指定検査機関による法定検査。業者に頼んでいるからといって、全部が済んでいるとは限りません。

保守点検と清掃は浄化槽管理者が業者に委託できますが、法定検査は指定検査機関が行うもので別枠です。

1. 浄化槽管理者とは誰か

法第7条第1項の中に定義があります。

当該浄化槽の所有者、占有者その他の者で当該浄化槽の管理について権原を有するもの(以下「浄化槽管理者」という。)

所有者だけではありません。占有者も含まれます。賃貸で借りている側が管理権原を持つ場合もあります。

2. 設置したときの検査(法7条)

新たに設置され、または構造もしくは規模の変更をされた浄化槽については、環境省令で定める期間内に、浄化槽管理者が指定検査機関の行う水質に関する検査を受けなければなりません。

指定検査機関は、都道府県知事が法第57条第1項の規定により指定する者です。検査を実施したときは、遅滞なく環境省令で定める事項を都道府県知事に報告します(第2項)。

これは設置時の1回だけの検査で、次に述べる毎年の定期検査とは別です。

3. 毎年の保守点検と清掃(法10条)

法第10条第1項です。

浄化槽管理者は、環境省令で定めるところにより、毎年一回(環境省令で定める場合にあつては、環境省令で定める回数)、浄化槽の保守点検及び浄化槽の清掃をしなければならない。

原則は年1回ですが、省令で定める場合は回数が変わります。浄化槽の種類や処理方式によって、保守点検の回数は年1回より多く定められていることがあります。

ただし書きもあります。法第11条の2第1項の規定による使用の休止の届出に係る浄化槽(使用が再開されたものを除く)については、この義務がかかりません。使わない期間があるなら届け出る手があります。

4. 保守点検と清掃は「技術上の基準」に従います

条文 内容
第8条(保守点検) 浄化槽の保守点検は、浄化槽の保守点検の技術上の基準に従つて行わなければならない
第9条(清掃) 浄化槽の清掃は、浄化槽の清掃の技術上の基準に従つて行わなければならない

やればよいのではなく、基準に従って行う必要があります。

5. 委託できる相手が決まっています

法第10条第3項です。

業務 委託できる相手
保守点検 条例で保守点検を業とする者の登録制度が設けられている場合はその登録を受けた者。設けられていない場合は浄化槽管理士
清掃 浄化槽清掃業者

誰にでも頼めるわけではありません。地域によって登録制度の有無が違うので、委託先の資格は確認する必要があります。

6. 規模が大きいと技術管理者を置きます

法第10条第2項です。

政令で定める規模の浄化槽の浄化槽管理者は、当該浄化槽の保守点検及び清掃に関する技術上の業務を担当させるため、環境省令で定める資格を有する技術管理者を置かなければならない。

ただし、自ら技術管理者として管理する浄化槽については置く必要がありません。

7. 毎年の法定検査(法11条)

これが3つめの義務です。

浄化槽管理者は、環境省令で定めるところにより、毎年一回(環境省令で定める浄化槽については、環境省令で定める回数)、指定検査機関の行う水質に関する検査を受けなければならない。

保守点検や清掃を委託している業者とは別に、指定検査機関の検査を受ける必要があります。ここが最も抜けやすい義務です。

こちらにも使用の休止の届出による除外があります。検査結果は第7条第2項が準用され、指定検査機関から都道府県知事に報告されます。

8. 守らないと勧告・命令があります

条文 内容
第7条の2 設置後等の水質検査についての勧告および命令等
第12条 保守点検または清掃についての改善命令等
第12条の2 定期検査についての勧告および命令等

3つの義務それぞれに対応する勧告・命令の規定が置かれています。法第53条には報告徴収、立入検査等も定められています。

実務としてやること

  1. 自分が浄化槽管理者に当たるかを確認する。所有者だけでなく占有者も含まれる。
  2. 3つの義務を分けて把握する。保守点検、清掃、指定検査機関による法定検査。
  3. 保守点検と清掃を委託しているなら、契約書でどちらを含んでいるかを確認する。両方入っているとは限らない。
  4. 法定検査を受けているかを確認する。委託業者の点検とは別。受検の記録が残っているかを見る。
  5. 保守点検の委託先が、条例の登録を受けた者または浄化槽管理士かを確認する。
  6. 設置または構造・規模の変更をしたら、省令で定める期間内に設置後等の水質検査を受ける。
  7. 長期間使わないなら、使用の休止の届出を検討する。届け出れば毎年の義務がかからない。

よくある質問

保守点検を業者に頼んでいれば法定検査は要らないのですか

いいえ。法第10条の保守点検・清掃と、法第11条の指定検査機関による定期検査は別の義務です。両方必要です。

保守点検は本当に年1回でよいのですか

法第10条第1項は「毎年一回(環境省令で定める場合にあつては、環境省令で定める回数)」としています。浄化槽の種類や処理方式によって省令で回数が定められています。実際の回数は委託先または市町村の担当窓口にご確認ください。

賃貸物件の場合は借主が管理者ですか

条文は「所有者、占有者その他の者で当該浄化槽の管理について権原を有するもの」としています。契約によって管理権原の所在が変わります。賃貸借契約の内容を確認してください。

使わない期間の届出はどこに出すのですか

法第11条の2に使用の休止の届出等が定められています。届出先および手続は今回参照した条文の範囲では確認していないため未確認です。市町村または都道府県の担当窓口にご確認ください。

参照した一次情報

  • e-Gov法令検索「浄化槽法」(昭和58年法律第43号)第7条・第8条・第9条・第10条・第11条 laws.e-gov.go.jp
    2026年9月28日確認。浄化槽管理者の定義(所有者・占有者その他管理について権原を有する者)、設置後等の水質検査と指定検査機関、保守点検および清掃の技術上の基準、毎年1回の保守点検・清掃とその回数の例外・使用の休止の届出による除外、委託できる相手(登録を受けた者または浄化槽管理士、浄化槽清掃業者)、政令で定める規模の場合の技術管理者、毎年1回の指定検査機関による定期検査、勧告・命令および報告徴収・立入検査に関する条文の存在はこれらの条文に基づきます。
  • 環境省の浄化槽に関する情報が掲載されているページ env.go.jp
    2026年9月28日確認。浄化槽行政を所管する環境省のページです。

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この記事は公開されている条文を整理したものです。自分の浄化槽に必要な点検・清掃の回数や検査の手続は、市町村または都道府県の担当窓口にご確認ください。

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