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結論:雑所得の赤字は、他の所得から引けません
国税庁の注意事項です。
雑所得の金額の計算上生じた損失の金額は、他の所得の金額と損益通算はできません。
ここが事業所得との決定的な違いです。事業所得なら青色申告で赤字を3年繰り越すこともできますが、雑所得ではその道がありません。
1. 雑所得とは何か
雑所得とは、利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得および一時所得のいずれにも当たらない所得をいい、例えば、公的年金等、非営業用貸金の利子、副業に係る所得(原稿料やシェアリングエコノミーに係る所得など)が該当します。
「残り全部」という位置づけの所得区分です。
2. 3つに分けて計算します
| 区分 | 計算 |
|---|---|
| 公的年金等 | 収入金額 - 公的年金等控除額 |
| 業務に係るもの | 総収入金額 - 必要経費 |
| それ以外 | 総収入金額 - 必要経費 |
「業務に係るもの」の定義があります。
業務に係るものとは、副業に係る収入のうち営利を目的とした継続的なものをいいます。
公的年金等控除額は受給者の年齢、年金の収入金額に応じて定められています。
3. 前々年の収入金額で義務が変わります
令和4年分以後の取扱いです。基準はその年ではなく「前々年分」です。
| 前々年分の業務に係る雑所得の収入金額 | 必要なこと |
|---|---|
| 300万円以下 | 現金主義の特例を選べる(申告書に旨の記載が必要) |
| 300万円超 | 現金預金取引等関係書類の保存が必要 |
| 1,000万円超 | 確定申告書に総収入金額や必要経費の内容を記載した書類(収支内訳書など)の添付が必要 |
4. 「現金預金取引等関係書類」とは
居住者等が上記の業務に関して作成し、または受領した請求書、領収書その他これらに類する書類(自己の作成したこれらの書類でその写しのあるものは、その写しを含みます。)のうち、現金の収受もしくは払出しまたは預貯金の預入もしくは引出しに際して作成されたものをいいます。
帳簿ではなく書類です。副業の売上が前々年で300万円を超えたら、請求書と領収書を残す義務が生じます。保存期間の考え方は帳簿と領収書の記事もあわせてご覧ください。
5. 300万円以下なら「現金主義」が選べます
その年の前々年分の収入金額が300万円以下である方は、業務に係る雑所得の金額の計算上総収入金額および必要経費に算入すべき金額は、その年において収入した金額および支出した費用の額とすることができます(いわゆる現金主義の特例)。ただし、この特例を受けるには、確定申告書にこの特例を受ける旨を記載しなければなりません。
事業所得では債務が確定した年で計上するのが原則ですが、この特例では入出金のあった年で計上できます。ただし記載しなければ適用されません。
6. 源泉徴収されているものがあります
公的年金等や原稿料・講演料などは、原則として支払の際に源泉徴収が行われます。
支払う側の話は報酬・料金等の源泉徴収で整理しています。受け取る側は、源泉徴収された分を確定申告で精算します。
いわゆる金融類似商品(定期積金の給付補てん金、抵当証券の利息など)の収益については一律20.315%(所得税および復興特別所得税15.315%、地方税5%)で源泉徴収され、源泉分離課税が適用されるため確定申告を行うことはできません。
7. 令和9年1月1日以後の変更
令和9年1月1日以後に生ずる所得については、復興特別所得税の税率が1.1パーセントに引き下げられ、防衛特別所得税(源泉徴収すべき所得税の額の1パーセント相当額)が併せて源泉徴収されます。
源泉徴収される税額の内訳が変わります。手取りの計算式が変わるということです。
8. 事業所得か雑所得かで変わるもの
どちらに当たるかの判定は、当サイトでは行えません。国税庁のこのページには判定基準の記載はなく、収入の規模や継続性、帳簿書類の保存状況などが関係します。所轄の税務署または税理士にご相談ください。
なお、国税庁には「自宅に設置した太陽光発電設備による余剰電力の売却収入」「マラソン大会の賞金・褒賞金の課税関係」などの質疑応答事例があります。当サイトでは内容を確認していません。
帳簿と書類をソフトで管理する場合
以下は広告です。当サイトでは、これらのソフトが雑所得の申告にどこまで対応するかを検証していません。対応状況・料金・プランは変更されることがあるため、必ず公式サイトで最新の内容をご確認ください。優劣を示すものではなく、選択肢として並べています。
青色申告をする場合:やよいの青色申告オンライン![]()
白色申告の場合:やよいの白色申告オンライン![]()
もう一方の選択肢:
FAQ
副業が赤字なら給与から引けますか。
いいえ。雑所得の損失は他の所得と損益通算できません。
いくらから書類の保存が必要ですか。
前々年分の業務に係る雑所得の収入金額が300万円を超える場合、現金預金取引等関係書類の保存が必要です。
収支内訳書はいつ必要ですか。
前々年分の収入金額が1,000万円を超える方が確定申告書を提出する場合です。
現金主義で計算できますか。
前々年分の収入金額が300万円以下なら選べます。ただし確定申告書にその旨を記載する必要があります。
事業所得にできますか。
当サイトでは判定できません。所轄の税務署または税理士にご相談ください。
参照した一次情報
- 国税庁 タックスアンサー No.1500「雑所得」 nta.go.jp
2026年9月16日確認。雑所得の定義と例示、3区分の計算方法、「業務に係るもの」の定義、令和4年分以後の300万円超での現金預金取引等関係書類の保存と同書類の定義、1,000万円超での収支内訳書等の添付、300万円以下の現金主義の特例と申告書への記載、源泉徴収に関する記述と20.315%の源泉分離課税、令和9年1月1日以後の復興特別所得税1.1%および防衛特別所得税1%、損益通算ができない旨の引用はこのページに基づきます。
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この記事は当サイト運営者が執筆しました。税理士等の専門家による記事ではありません。上記の確認日以降に国税庁の記載が変わっている可能性があります。所得区分の判定など個別の判断は、所轄の税務署へお願いします。


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