エステと美容医療は途中でやめられます|中途解約で請求できる上限は2万円・5万円

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結論:クーリング・オフが過ぎても、将来に向かって解約できます

消費者庁の記載です。

消費者は、クーリング・オフ期間の経過後においても、将来に向かって特定継続的役務提供等契約(関連商品の販売契約を含む)を解除(中途解約)することができます。

そして、事業者が請求できる金額には上限が決められています。「途中でやめたら全額いただきます」という契約は、この上限を超える部分について認められません。

1. 対象になるのは7つの役務

特定継続的役務期間金額
いわゆるエステティック1月を超えるものいずれも5万円を超えるもの
いわゆる美容医療1月を超えるもの
いわゆる語学教室2月を超えるもの
いわゆる家庭教師2月を超えるもの
いわゆる学習塾2月を超えるもの
いわゆるパソコン教室2月を超えるもの
いわゆる結婚相手紹介サービス2月を超えるもの

エステティックと美容医療だけ1か月で、他は2か月です。

金額について消費者庁は「入学金、受講料、教材費、関連商品の販売など、契約金の総額が5万円を超えていると対象になります」としています。施術料だけで判断しません。

また「上記要件に該当すれば、店頭契約も規制対象となります」とされています。訪問販売でなくても対象です。

2. 中途解約で請求できる額の上限(開始前)

「契約の締結及び履行のために通常要する費用の額」として政令で定められた額です。

役務上限
エステティック2万円
美容医療2万円
語学教室1万5000円
家庭教師2万円
学習塾1万1000円
パソコン教室1万5000円
結婚相手紹介サービス3万円

3. 中途解約で請求できる額の上限(開始後)

開始後は「a. 提供された役務の対価に相当する額」+「b. 政令で定める額」の合計が上限です。

役務b の上限
エステティック2万円または契約残額の10%に相当する額のいずれか低い額
美容医療5万円または契約残額の20%に相当する額のいずれか低い額
語学教室5万円または契約残額の20%のいずれか低い額
家庭教師5万円または1か月分の授業料相当額のいずれか低い額
学習塾2万円または1か月分の授業料相当額のいずれか低い額
パソコン教室5万円または契約残額の20%のいずれか低い額
結婚相手紹介サービス2万円または契約残額の20%のいずれか低い額

「契約残額」とは、契約に関する役務の対価の総額から、既に提供された役務の対価に相当する額を差し引いた額です。

そして重要な一文があります。

それ以上の額を既に受け取っている場合には、残額を返還しなければなりません。

4. クーリング・オフは書面を受け取った日から8日

法律で決められた書面を受け取った日から数えて8日以内であれば、消費者は事業者に対して、書面又は電磁的記録により契約(関連商品の販売契約を含む)の解除をすることができます。

契約日からではなく書面を受け取った日からです。この構造は訪問販売のクーリング・オフと同じです。

クーリング・オフした場合、役務が既に提供されていても消費者はその対価を支払う必要はなく、損害賠償や違約金も支払う必要がありません。支払い済みの頭金などは速やかに返してもらえます。

ただし例外があります。

使うと商品価値がほとんどなくなる、いわゆる消耗品(いわゆる健康食品、化粧品など)を使ってしまった場合には、クーリング・オフの規定が適用されません。

5. 期間を過ぎてもクーリング・オフできる場合

事業者が、事実と違うことを告げたり威迫したりすることにより、消費者が誤認・困惑してクーリング・オフをしなかった場合には、上記期間を経過していても、消費者はクーリング・オフをすることができます。

消費者庁は証拠を残すことを勧めています。書面なら特定記録郵便、書留、内容証明郵便、電磁的記録なら送信メールの保存やフォーム画面のスクリーンショットです。

6. 「関連商品」も一緒に解約できます

関連商品とは、役務の提供の際、消費者が購入する必要がある商品として政令で定められている商品です。本体を解約すれば、関連商品も解約できます。

役務関連商品
エステティックいわゆる健康食品/化粧品、石けん(医薬品を除く)及び浴用剤下着類・美顔器、脱毛器
美容医療いわゆる健康食品/化粧品/マウスピース(歯牙の漂白のために用いられるものに限る)及び歯牙の漂白剤医薬品及び医薬部外品であって、美容を目的とするもの

「セットで買った化粧品は返せない」とは限りません。ただし前述のとおり、使ってしまった消耗品はクーリング・オフの対象外です。

7. 契約前と契約後、書面は2回渡されます

  • 概要書面:契約の締結に渡す。役務の内容、購入が必要な商品、金銭の概算額と支払時期・方法、役務の提供期間、クーリング・オフに関する事項、中途解約に関する事項、前受金の保全に関する事項など
  • 契約書面:契約の締結、遅滞なく渡す。役務の内容、対価の額、支払時期・方法、提供期間、クーリング・オフに関する事項、中途解約に関する事項、担当者の氏名、契約年月日など

形式も決められています。

書面をよく読むべきことを赤枠の中に赤字で記載しなければなりません。また、契約書面におけるクーリング・オフの事項についても赤枠の中に赤字で記載しなければなりません。さらに、書面の字及び数字の大きさは8ポイント(官報の字の大きさ)以上であることが必要です。

概要書面を契約前にもらっていない場合、その時点で法の求める手順を外れています。

8. 前払いで5万円超なら、財務書類を見せてもらえます

「前払方式」で5万円を超える特定継続的役務提供を行う事業者に対しては、消費者が事業者の財務内容などについて確認できるよう、その業務及び財産の状況を記載した書類(貸借対照表、損益計算書など)を用意しておくことや、それを消費者の求めに応じて、閲覧できるようにしておくことが義務付けられます。

回数券・前払いの契約を結ぶ前に確認できる、ということです。実際に請求する人はほとんどいませんが、権利としてあります。

なお、営業のため、又は営業として締結するものなどは特定商取引法の適用除外とされています。

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FAQ

8日を過ぎたらもうやめられませんか。

いいえ。将来に向かって中途解約ができます。事業者が請求できる額には上限があります。

エステを途中でやめたらいくら取られますか。

開始後なら提供済みの役務の対価+(2万円または契約残額の10%のいずれか低い額)が上限です。開始前は2万円が上限です。

美容医療も同じですか。

開始後の上限は5万円または契約残額の20%のいずれか低い額で、エステティックとは異なります。開始前は2万円です。

一緒に買った化粧品は返せますか。

関連商品として指定されており、本体を解約すれば一緒に解約できます。ただし使ってしまった消耗品はクーリング・オフの対象外です。

5万円以下の契約は対象ですか。

対象外です。ただし金額は入学金、受講料、教材費、関連商品の販売などを含めた契約金の総額で判断されます。

参照した一次情報

  • 消費者庁 特定商取引法ガイド「特定継続的役務提供」 no-trouble.caa.go.jp
    2026年9月16日確認。対象となる7役務と期間・金額の要件、契約金の総額で判断する旨、店頭契約も対象となる旨、概要書面・契約書面の記載事項と赤枠赤字・8ポイント以上という形式、誇大広告等の禁止と禁止行為、前払方式で5万円超の場合の書類の閲覧、クーリング・オフの8日間と書面を受け取った日という起算点、消耗品の例外、期間経過後もクーリング・オフできる場合、関連商品の指定内容、中途解約の上限額(開始前・開始後の政令で定める額、契約残額の定義、超過分の返還)に関する引用はこのページに基づきます。

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