ヘアカラーでかぶれたときに何をするか|即時型と遅延型、次回以降の選択肢

本記事には広告・アフィリエイトリンクが含まれています。

この記事は医師によるものではありません。毛髪診断士である当サイト運営者が、業界団体の公開情報を整理したものです。症状がある場合は、この記事を読む前に皮膚科を受診してください。

結論:一度かぶれたら、以後ヘアカラーは使いません

日本ヘアカラー工業会(JHCIA)の記載は、この点についてはっきりしています。

これまでに一度でもかぶれた方は、以後絶対にヘアカラーを使用しないでください。

「軽かったから大丈夫」ではありません。同じく、

症状がかゆみだけであっても、使用毎に感じたり、強く感じたりした場合は、ヘアカラーによるアレルギーの可能性が高いため、以後絶対にヘアカラーを使用しないでください。

そして、この場合はパッチテストもしてはいけません。ここは誤解されやすいところです。

また、テスト部位に重い症状がでる恐れがありますので皮膚アレルギー試験(パッチテスト)も行わないでください。

この記事の想定読者

  • ヘアカラーのあとに頭皮や顔にかゆみ・赤みが出た方
  • 過去にかぶれたことがあり、今後どうするか決めたい方
  • 白髪染めを続けたいが不安がある方

1. すぐに受診すべき症状(即時型)

JHCIAは、ヘアカラーによるアレルギー反応を2種類に分けています。まず急ぐほうです。

即時型アレルギー内容
出るタイミングヘアカラーの最中〜30分くらい後に現れ始める
主な症状息苦しさ、めまい等の気分の悪さ、意識喪失、強いかゆみや発赤、じんましん等の皮膚異常

皮膚の症状だけではありません。息苦しさ・めまい・意識喪失が挙げられています。施術中にこれらが出た場合、様子を見る場面ではありません。

JHCIAは「ヘアカラーでの染毛中や染毛後に、皮膚の異常や体調の変化があった場合、ヘアカラーによるアレルギー反応の可能性があります。すぐに皮膚科医の診察を受けてください」としています。

2. あとから出るもの(遅延型)

遅延型アレルギー内容
出るタイミングヘアカラー後から現れ始め、48時間後にかけてひどくなる傾向
主な症状かゆみ、赤み、顔がはれる、ブツブツ等の皮膚異常

こちらは翌日以降にピークが来ます。「染めた直後は平気だったから関係ない」とは言えません。染めた日から2日間は、頭皮だけでなく顔の腫れにも注意してください。

3. 「アレルギー性」と「刺激性」は別のものです

かぶれ(接触皮膚炎)には2種類あり、その判断は皮膚科医が行います。JHCIAも「かぶれがアレルギー性であるか、刺激性であるかの判断は、皮膚科医にご相談ください」と明記しています。

アレルギー性のかぶれ刺激性のかぶれ
仕組み皮膚に付いた化学物質から体を守るための仕組み(免疫)が過剰に反応し、体に障害をもたらす皮膚が敏感な方や皮膚に傷があってバリア機能が弱っている方に、化学物質によって起きる皮膚炎
症状かゆみを感じ、その後に赤み・腫れ・ブツブツ等赤み、痛み等
再現性一度アレルギーになると一生、その物質に触れるたびに症状が出ますその物質に触れても、皮膚の状態によって症状が出たり出なかったりします

「前は平気だったのに」という声が多いのは、刺激性のほうは体調や肌の状態で出方が変わるためです。ただし、どちらなのかを自己判断しないでください。

4. 突然始まります。そして戻りません

これまでに何回染毛してもかぶれなかった人でも、ある日突然アレルギー症状が出ることがあります。そして、一度アレルギー症状が出ると、この体質は一生続くと言われています。

原因について、JHCIAは「このアレルギー反応の原因の多くは1剤に配合されている「酸化染料」です」としています。酸化染料は、いわゆるヘアカラー・白髪染め・おしゃれ染め(=酸化染毛剤)の1剤に入っている成分です。

だからこそ、まだかぶれていない方には毎回のパッチテスト(48時間前)が求められます。分類ごとの違いは別記事にまとめています。

ヘアカラーの色持ちは種類で決まる|2〜3か月・2〜4週間・1回で落ちるの違い

5. 交差反応:ヘアカラー以外にも影響します

ここは知らない方が多く、かつ重要です。

ヘアカラーを使用してアレルギー症状が出る方が、ヘアカラーとは全く異なる製品にアレルギー反応を示してしまうことがあります。これは、ヘアカラーによるアレルギーの主な原因成分である酸化染料と、異なる製品のかぶれの原因成分との化学構造が似ているために、互いにアレルギー反応を示してしまうことによるもので、これを交差反応と呼びます。

JHCIAが挙げている、交差反応を示すことが知られている成分です。

分類成分どこで出会うか
局所麻酔剤ベンゾカイン、プロカイン歯科治療、医療機関での処置など
美白剤ハイドロキノンスキンケア製品など
染料衣類や皮革用の染料衣類、靴、バッグなど

ヘアカラーでかぶれた経験は、歯科や医療機関に伝える価値のある情報です。問診票の「アレルギー」欄に書いておいてください。当サイトでは個々の製品との関係までは確認していませんので、判断は医師にお任せください。

6. 初めて染める方でも起こります

初めてヘアカラーを使う際に、アレルギー症状が出ることがあります。

初めてヘアカラーをお使いになられるときでも、染毛の48時間前に、必ず皮膚アレルギー試験(パッチテスト)を実施して、お使いになるヘアカラーでアレルギー反応が出ないことを確認した後に、染毛してください。

「1回目だから大丈夫」という考え方は成り立ちません。交差反応があるためです。

7. かぶれた経験がある方の選択肢

ヘアカラー(酸化染毛剤)が使えない場合について、JHCIAはこう案内しています。

かぶれたことのある方は、ヘアマニキュアなどの染毛料(化粧品)、非酸化染毛剤のご使用をおすすめします。

選択肢色持ち注意
ヘアマニキュア(半永久染毛料・化粧品)約2〜4週間製品により企業が自主的にパッチテストを指示している場合があります
カラートリートメント(半永久染毛料・化粧品)シャンプーのたびに色落ち同上
非酸化染毛剤(オハグロ式・医薬部外品)約1か月毎回パッチテストが必要とされています
一時染毛料(化粧品)一度のシャンプーで落ちる

「アレルギーは少ない」であって「ない」ではありません。JHCIAは半永久染毛料について「アレルギーは少なく、酸化染毛剤(ヘアカラー)でかぶれた人が代替品としても使用しています」と書いていますが、代替手段に切り替える判断そのものを、かぶれた経験のある方が自分だけで行うのは避けてください。皮膚科でご相談ください。

なおヘナを含む製品は例外です。ヘンナ(ヘナ)およびヘンナ由来物を含有する製品は、永久染毛剤に準じて毎回パッチテストが必要とされています(平成18年9月6日 薬食安発第0906001号 厚生労働省医薬食品局安全対策課長通知)。「植物由来だから安全」ではありません。

8. サロンに伝えること

美容室で染める場合、施術者に伝えるべき情報を整理しておきます。

  1. 過去にかぶれたことがあるか。あれば「いつ」「どの部位に」「どんな症状が」「どのくらい続いたか」
  2. 皮膚科を受診したか。診断がついているか
  3. 今日の体調、頭皮に傷やできものがないか
  4. ヘアカラー以外でかぶれたことがあるもの(金属、ゴム、化粧品など)

迷ったら「今日は染めない」を選べることも覚えておいてください。予約を入れたから染めなければならない、ということはありません。

サロン専売品を探す場合

かぶれの経験がある場合は、製品選びより先に皮膚科の受診をおすすめします。そのうえで施術を受ける場合は、上の「8. サロンに伝えること」を必ず共有してください。以下は広告です。美容室専売のヘアケア用品・美容家電を扱う通販サイトで、サロンを検索・予約するサイトではありません。当サイトは各商品の効果を検証しておらず、かぶれの有無を判断できる立場にもありません。

ビューティーパーク

FAQ

かゆいだけなら続けてよいですか。

JHCIAは「症状がかゆみだけであっても、使用毎に感じたり、強く感じたりした場合は、ヘアカラーによるアレルギーの可能性が高いため、以後絶対にヘアカラーを使用しないでください」としています。

別のメーカーの製品なら大丈夫ですか。

原因の多くは1剤に配合されている酸化染料とされています。メーカーを変えれば回避できるという説明は、当方では確認していません。皮膚科でご相談ください。

かぶれるか確かめたいのでパッチテストをしてもいいですか。

過去にかぶれたことがある方は行わないでください。JHCIAは「テスト部位に重い症状がでる恐れがありますので皮膚アレルギー試験(パッチテスト)も行わないでください」と明記しています。まだかぶれたことがない方は、毎回48時間前の実施が求められています。

症状が出たとき、市販の薬を塗ってよいですか。

当方は医療の判断ができません。皮膚科を受診してください。JHCIAも「すぐに皮膚科医の診察を受けてください」としています。

美容室で染めれば安全ですか。

施術者がいることと、アレルギー反応が起きないことは別の話です。酸化染毛剤を使う以上、原因成分は同じです。かぶれた経験があるなら、サロンでも酸化染毛剤は避ける前提でご相談ください。

参照した一次情報

  • 日本ヘアカラー工業会(JHCIA)「ヘアカラーによるアレルギー反応とは」 jhcia.org
    2026年9月12日確認。即時型・遅延型の症状とタイミング、原因、突然発症することに関する引用はこのページに基づきます。
  • 日本ヘアカラー工業会(JHCIA)「「アレルギー性のかぶれ」と「刺激性のかぶれ」の違い」 jhcia.org
    2026年9月12日確認。2種類のかぶれの仕組み・症状・再現性に関する引用はこのページに基づきます。
  • 日本ヘアカラー工業会(JHCIA)「ヘアカラーによるアレルギー反応(かぶれ)を経験された方へ」 jhcia.org
    2026年9月12日確認。以後の使用禁止、パッチテストを行わないこと、交差反応、代替手段に関する引用はこのページに基づきます。
  • 日本ヘアカラー工業会(JHCIA)「ヘアカラーリング製品の分類(詳細)」 jhcia.org
    2026年9月12日確認。分類・色持ち・ヘナ含有製品の取扱いに関する引用はこのページに基づきます。

関連記事

この記事は毛髪診断士である当サイト運営者が執筆しました。医師ではなく、診断や治療の判断はできません。上記の確認日以降にJHCIAの記載が変わっている可能性があります。症状がある場合、また過去にかぶれた経験がある場合は、必ず皮膚科を受診してください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました